ほとんどの人がマスクをしている。

「あら、こんにちは」「・・アッ!こんにちは」

すれ違いながら、挨拶を交わし、今の人、(?)誰だったかな。私も大きなマスクをし、目だけ出している。間違いなく私への挨拶だったのだろうか。まぁ、挨拶は返しておいた。コロナ騒ぎのパンデミック、マスクなしでは出かけられない。

この4・5年、私は亡くなった母と同じに、よく咳をするようになった。加齢とともに喉粘膜が弱ってきているらしい。咳は一旦出だすと、容易には止まらない。以前は「老人性の咳」と、嘯いていた。

しかし、このご時世、咳が出そうになると焦る。咳払いをし、急いでのど飴を探す。お茶を流し込む。周りの人々の視線が痛い。

中国、武漢発生だというウイルス、第二次世界大戦後、初の戦争だと言う人がいた。

お陰で、受講していた講義やイベントが全て中止になった。外出自粛、閉塞感の中にいると、性格もチジコマってしまう。新型インフルエンザの時には気にもならなかった。あの時もパンデミックだったというが、記憶にない。喉元過ぎれば・・・だけど、そういえばインフルにかかった孫を預かった記憶がある。娘に聞くと、「もうすっかり、症状がおさまってからだった」と、強く弁解する。

其れはさて置き、マスク不足が深刻だ。電車に乗る息子は、毎日新しいマスクをして出勤する。使い捨てのマスクだが、使用後、纏めて丁寧に押し洗いし、陽に干す。アルコールとファブリーズを吹き付ける。あまり薦められないとテレビで放送されたが、新品と見まがうばかりの出来栄えだ。私はこれで乗り切ろう。