空仮中の三諦の理解は難しい。
中国天台宗の書物に空仮中を説明するために
二物相合、背面相翻、当体全是という三種を説いている。
観念的で難しいけれど、よく考えてみると誤解が少し解けるかもしれないので、あげておく。
「二物相合」
空と仮の二物がお互いに合して離れない。
(通教の考え)
「背面相翻」
空と仮に現れた二つの姿は別々であるが、その本体は一つの中の真理である。
(別教、華厳経)
「当体全是」
空仮中は円(まど)かに具わっていて「当体全く中道法相なり」とする。
(円教、法華経)