薬師寺と言えば、奈良の薬師寺しか知らなかった
長年、それが唯一無二のものだと思っていた
ところが、栃木県にかつて「下野薬師寺」という大伽藍があったことを知った
末娘が大学生活を送るため、入寮手続きをした際に住所が薬師寺であることに気づいた
で、多少、調べてみたのである

入学式の前の日から栃木入りしたので、地名の由来となった薬師寺跡に行ってみた
「下野薬師寺歴史館」という平屋の建物があり、入場は無料
大伽藍の模型や、出土品、歴史年表などで、かつての栄華を思い起こさせる
外に出てみると、今は畑が広がるだけだ
この一帯が、奈良時代には国家事業として薬師寺が建立された地というのは、にわかに想像できない
当時は東西250m、南北360mに及ぶ塀で囲まれていた東国最大級の寺院だったという
761年には、東大寺、筑紫観世音寺と並ぶ「三戒壇」の一つだったそうだ
つまり、僧侶の受戒が行われていた
諸行無常と仏教では言う
あらゆるものは、常ならずという意味だ
大伽藍も、その真理から逃れられないということか
それにしても2月に宇都宮城で出会った観光ガイドのおばさんに、大学受験の付き添いで来ていると言った際に「栃木と縁があるといいですね」と言われたが、その通りになった
これも、栃木のゆるキャラ「とちまるくん」の名付け親となったときからの因縁かもしれない
(写真は、伽藍のジオラマと、戒壇の伝承地に建つ安国寺六角堂)