戦犯については、色んな意見があり、一概にどれがどうとかいうのは難しい。今ではA級戦犯のことしか語られることは、あまりないようだが、実際にはB、C級戦犯もたくさんいて、処刑された人も少なくない。
吉村昭の「プリズンの満月」は、巣鴨プリズンで起きた事実に基づく小説である。驚くのは、後半のプリズンでは、もうほとんど誰も拘束されておらず、自由に故郷に帰り就職などもしていたことだ。
東京裁判の是非についても、様々な意見があるが、個人的には、様々な戦勝国によって裁かれたB、C級戦犯のことが妙に気にかかるのである。