特異な裁判の収容者がいた、特異な監獄の物語。 | 不埒な病、不埒な趣味、そしてetc.

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2012年9月に下咽頭癌にかかり、以後、自宅で長い療養生活に入る。暮しの中心は読書。いきおい読んだ本の話が多いかも。
音楽と競馬の話も、僕には欠かせない日々の潤いです。

戦犯については、色んな意見があり、一概にどれがどうとかいうのは難しい。今ではA級戦犯のことしか語られることは、あまりないようだが、実際にはB、C級戦犯もたくさんいて、処刑された人も少なくない。
吉村昭の「プリズンの満月」は、巣鴨プリズンで起きた事実に基づく小説である。驚くのは、後半のプリズンでは、もうほとんど誰も拘束されておらず、自由に故郷に帰り就職などもしていたことだ。
東京裁判の是非についても、様々な意見があるが、個人的には、様々な戦勝国によって裁かれたB、C級戦犯のことが妙に気にかかるのである。