11月1日発売ラヴ KISS MY初書籍化

あれ以来、俺は新しい恋に挑むも、うまくいかない。

 

凛への想いを断ち切る事が出来ない。

 

 

ある日俺は凛を訪ねた。

 

「廉、久しぶり、元気だった?」

 

「ああ、今お前はフリーか」

 

「うん、廉は?」

 

俺は大きく頷いた。

 

「食事しないか」

 

「そうだね」

 

俺達は食事をしながら積もる話に花を咲かせた。

 

「あれから結婚は? 廉ならモテモテで困らなかったんじゃない?」

 

「まあな、でもその度に邪魔が入ってさ」

 

「邪魔?」

 

「うん、凛」

 

「えっ?私?」

 

凛はビックリした表情で俺を見つめた。

 

「凛が出てきて、やっぱり凛がいいなって思って、断っていた」

 

「私、廉の幸せを邪魔してたんだ」

 

「そうだな、責任取って貰うかな」

 

「何言ってるかな、冗談はやめて」

 

俺は真顔で「冗談じゃないよ」と凛を引き寄せた。

 

「あっ、もう行かないと、またご飯誘ってね」

 

俺はあっさり交わされた。

 

凛、俺の気持ちは全く届いていないのか。

 

俺はお前だけを愛しているのに・・・