マジか、目黒のことがそんなに好きなのか。

 

くそっ!

 

でも俺はつばさを諦められなかった。

 

俺はランチにつばさを誘う事にした。

 

昼近くに総務部へ向かった。

 

「つばさ、ちょっと」

 

周りの社員の視線を集めた。

 

つばさは慌てて俺の手を引っ張り、廊下に出た。

 

「社長、その名前の呼び捨て止めてください」

 

「どうしてだ?」

 

「どうしてって、私は社長の彼女でもなんでも無いんですから」

 

「じゃあ今から俺の彼女になればいい」

 

俺の言葉につばさは目を丸くして驚いた表情を見せた。

 

「昼飯、一緒に食べに行こうかと思って誘いに来た」

 

「あのう、私はお弁当持って来てるので結構です」

 

「弁当?」

 

俺は断られた事よりもつばさの手作り弁当に興味が湧いた。

 

「じゃあ、社長室で一緒に食おう、俺売店で買ってくるから」

 

「社長!」

 

俺は急いで売店に行った、そしてつばさと社長室に向かった。

 

「あのう、まずいんじゃ無いんですか、私なんかがここでお弁当食べるなんて・・・」

 

つばさは恐る恐る社長室に足を踏み入れた。

 

「大丈夫だよ、昼休みは誰も来ない」

 

つばさは弁当を開けた。

 

「すっげー、旨そう、卵焼きもらいっ!」

 

「どうですか」

 

「旨い、最高」

 

俺はつばさの容姿や性格だけじゃなく、胃袋までも持っていかれた。