『覚悟のすすめ』(金本知憲 著/角川oneテーマ21)


この本を読んだのは3年前。

セブンネッショッピングの「本の内容」によると、
プロ野球連続フルイニング出場の世界記録を持つ著者の肉体・精神力・リーダーシップに著者自身が迫ったものです。


読んでみると「結構、普通の人やなぁ」ということがわかりました。


いろんなことについて「やると決めたら『覚悟』を決めて必ず行動に起こす」ということを「継続させる根気があったから」と著者は冒頭で触れています。

ただし、本を読み進めていくと、
著者の行動や根気は、「『覚悟』を決めているから」とあるものの、実際は普通のことです


そして、(たぶん普通なら)誰でも持ち合わせている心を行動に移しただけだと思います。


チームプレイに徹しているという著者の印象は崩れませんでしたが、
阪神タイガースに移籍してから、一時期だけ完全に所謂「個人プレイ」をし続けたことがあるそうです。

それは2004年シーズン中のこと。

岡田彰布氏が監督に就任した年です。

その理由は記しませんが、読んでみると気持ちはよくわかります。


結構、勢いで文章を記している感じで、
著者が「それだけの思いを込めたんだなぁ」と感じます。


その著者、金本知憲選手が今季限りでの引退を表明しました。


正直、驚きはなかったのですが、寂しい気持ちでいっぱいです。


広島で活躍していた時、
これほどイヤな選手はいなかったのですが、
阪神へFA移籍してきたときは「よくぞ阪神へ来てくれました!」という印象。


それが、どんどん「この人、凄いなぁ」という印象へと変わっていき、
気が付くと、金本選手が阪神タイガースに必要不可欠な選手だという認識に変わっていました。


金本選手が打席に入ると、応援にも力が入っていました(移籍2年目から使われた応援歌の歌詞がとても気に入っていたこともありますが…)。


そんなときに読んだのがこの本。

読んで思った「普通の人」という印象が金本選手のイメージを変えて
さらに応援するようになりました。


また、この本を読んでから、「覚悟を決める」という言葉が、
私自身のキーワードのひとつにもなりました



近年は「いつまでやってるねん!」「往生際が悪い」などというバッシングがありましたが、
私は、金本選手がもたらした影響力は、まだまだ阪神タイガースに必要だと考えていました。


しかし、今日、今期限りの引退を表明しました。


さっきまで記したことを踏まえると「残念」ですが、
やはり寂しい気持ちで一杯です


このままいくと、レギュラーシーズンの最終戦は、10月5日の甲子園(vsヤクルト)。


この日は残念ながら行けないので、なんとか別の日になって欲しいなぁ(つまり、明日以降のどこかで雨天中止が出て欲しい)と思っていますが、
そうなったとして、上手く都合が合うかどうかは何とも…


いずれにしても、最終戦は都合が合えば観に行こうと思います。


以上、アナウンサー&ボイストレーナー 岸根正朋でした。