梅雨が明けると夏がやって来る
子供の頃
家族みんなで海水浴に行ったあの海と夏の日を思い出す
あまり泳げないわたし
買って貰ったお気に入りの浮き輪を膨らましてもらって
浮き輪に浮かびながら
スイスイ
だけど岸の近くばかりで泳いでた
足が少しでもたわなくなったら怖かったから
寝そべって
砂に当たりそうなくらい岸の近くで足をバシャバシャしながら泳いだりした
帰りは父の運転する車の中でスイスイ泳ぎ疲れて スースーといつの間にか寝た
ふと途中で目が覚めると
起きているのは運転している父だけで
あとはみんな寝ていた
それを見て私は父に
「大丈夫?眠くない?」と聞くと
「例え疲れてても、眠くても車運転できるものは他におらんから
それに運転中は眠くなったりせんから、心配せんでもええから寝とけ!」
そう言われたわたしは眠くても目をこすりながら
左側の後部座席から前方に見える景色と
疲れてても家族の為に
一生懸命車を運転している父の背中をずっと見ていたあの夏の日