必要な栄養素を効率的に摂取、
サプリは本当にいいこと尽くめか?
「ちょっと体調が悪くて……」「なんか最近体が重い……」こんな悩みを持っている方は多いと思いますが、病気になる直前の”病気もどき”こそ体のSOS信号です。
「寝れば治る」でほっておいてしまう人、サプリメントに頼る人も多いと思います。
本当にサプリメントは頼りになる存在でしょうか?
もともとサプリは食品の栄養素を抽出した製品ゆえに、すでに「サプリだけの生活」を実践している人もいるようです。
手の平に山ほどサプリを乗せて、1日3回ゴクリ。
必要な栄養素だけを取ることができ、高カロリーな食事とは無縁のために、スリムな体型を維持できるかもしれません。
しかも、老化に逆らうようなサプリを活用すれば、いくつになっても若さを保つことも可能かもしれないのです。
まさに、不老不死の救世主のような存在だと思いがちです。
人間の体は、たとえば、タンパク質、脂質、炭水化物を飲料で取り、ビタミン、ミネラルなどをサプリメントで取って、必須の栄養素がすべて補えてしまえば、それだけで日常生活は維持できます。
しかし、身体に必要な栄養は、基本的には食事を通して充分に摂取することができているはずです。
だから、まずは食事内容の見直しをしましょう。
なぜなら食事から栄養を摂取することは、プロテインやサプリメントにはない、いいことがたくさんあるからです。
ひとつは、咀嚼するために筋肉を使うということです。
『ごっくん』で終わってしまうサプリとは違い、食物を噛んで飲み込むプロセスでは多くの筋肉が使われています。
よく噛んで食べることは、一種の筋トレとも言えるのです!
咀嚼(そしゃく)は、食べ物を単にかみ砕くだけでなく、唾液を分泌して口の中を洗浄し、消化液の分泌や脳への刺激など、さまざまな役割を持っています
単にサプリを飲み込むような生活を続けていると、長い目で見て、咀嚼力の低下に伴う弊害に結び付く可能性があります。
さらには、サプリだけの生活による偏った栄養素の過剰摂取や、腸を使わないことによる免疫力の低下も問題となってきます。
次回は
「薬とサプリメントの役割の混同」です