(センスの良い構図ですね)
名作にはその映画を代表する名シーンが存在する。
ETを乗せた自転車が満月と重なるシーン。
トラボルタとユマ・サーマンのダンスシーン。
ディカプリオとケイト・ウィンスレットの船頭での手を広げるシーン。
今回ご紹介する映画にも名シーンがあります。
ちぎれた頭の側頭部から脚が生えて、トコトコと床を徘徊するシーンだ。
(どんなシーンやねん!)
監督はホラー映画の巨匠ジョン・カーペンター。主演はカート・ラッセル兄さん。
オリジナルかと思いきや1960年の遊星よりの物体Xのリメイク作品らしい。
舞台は南極大陸。なぜか一匹の犬がノルウェー観測隊に追われ殺されようとしています。
それをアメリカ観測隊が助けて基地に持って帰り保護しすることにしました。
そりゃそうですよ。
その犬が何をしたかわからないが動物は大切にしなきゃあかんもんね。
まして殺さなくてもいいでしょ。
でも実はその犬、宇宙から来た謎の物体に寄生されてたんです。
あの時殺しとけばよかった、と思っても後の祭りです。
(男の「あの時ヤッとけば良かった」と同じ)
案の定、アメリカ観測隊の人たちも次々と寄生されていきます。
やっかいなのは寄生されても見た目は変わらないので一体誰がそうなのか全くわからないのです。
なので皆んな疑心暗鬼になり、ギスギスとした関係になっていきます。
そのあたりの心理描写がこの映画の面白さになっています。
そして物語中盤、あるひとりの隊員の具合が悪くなります。
ベッドに運び診察をしようとした時、映画史に残る名シーンが生まれました。
ベッドに寝ている男の首がぐにょ〜んと伸びて頭がだら〜んとちぎれて床に落ちて、
側頭部からニョキニョキと脚を生やしてトコトコと床を走ります。
当時CGなんてなかったのでスタッフが知恵を絞り手作りの特殊効果で頑張っています。
それが逆にコンピュータでは表すことができないアナログ的で生々しい世界観を構築しています。
その後2011年にこの出来事の前日談を描いた「遊星からの物体X ファーストコンタクト」が公開されました。(なぜノルウェー観測隊は犬を殺そうとしたのか?)
こちらはこちらで大変素晴らしい映画ですが、フルCGのためか、物体が寄生された人間の人体破壊描写がバイオハザードなどのゲーム画面を観ているようでどこか機械的に感じてしまいます。(主演女優は美人です)
(画像は遊星からの物体X ファーストコンタクトより)
(高くないですか? キャッチの人が五千円ポッキリって言ってましたけど?)
宇宙人タイプ
触手系+人体乗っ取り系
デザイン性
★★★☆☆
キャラクター
★★☆☆☆
最初の犬がすべて悪い度
★★★★★