記録映画館のブログ
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「首都東京」


羽田空港:記録映画社 記録映画社が製作(制作)した、数々の作品をご紹介する第一弾は、大型記録映画「首都東京」だ。














   東京というところは、誰でも知っているようで、案外知られていない都会だった―

   というのが「首都東京」を見ての共通の驚きだろう。・・・・・・

   この映画は1時間たらずのカラーで楽しく、そしてリアルに東京という怪物をみごとに料理している。
    (朝日新聞・鈴木卓郎氏 当時のパンフレットより抜粋)



時は、鳩山内閣。高度経済成長の中、躍進する首都の姿がみえてくる。
大都市、国際都市へと変貌を遂げる正に東京オリンピックを目前に控えた

東京の至るところをとらえた作品である。


東京都教育委員会が監修につき、三菱銀行(当時)が全面製作を担当した。馬喰横山1:記録映画社
文部大臣賞も受賞した。製作顧問として、東京国立博物館館長らの名前が連なる。


先に、修学旅行専用電車をとりあげた「私たちの修学旅行 奈良・京都-ひので号とともに」(1962年)が

東京都教育委員会と三菱銀行のタッグで作られている。

学習映画として好評だったとのことだ。



さて作品は、前半に東京の街の成り立ちを振り返っている。

江戸から明治、大正、戦前への歴史を錦絵や歌舞伎、貴重な資料映像で振り返る。


後半は、現在(製作当時)の東京をさまざまな角度で紹介していくのだ。馬喰横山2:記録映画社
次々に、誰もが知っている都内の各所が登場する。


昭和39年9月完成だから、撮影は、昭和38~39年前半ということになるだろう。
雪や、夏、桜の光景もあるから、一年がかりで撮影したことと思う。
残念ながら、この作品に関わったスタッフはもういない。


後半のドキュメンタリーは圧巻だ。
東京湾から芝浦方面を右へ、木場あたりへ向かう空撮の映像がある。
東京タワー以外の高い建物は一つもない。お台場も開発されていない。



さて作品は、前半に東京の街の成り立ちを振り返っている。

江戸から明治、大正、戦前への歴史を錦絵や歌舞伎、貴重な資料映像で振り返る。


後半は、現在(製作当時)の東京をさまざまな角度で紹介していくのだ。
次々に、誰もが知っている都内の各所が登場する。

昭和39年9月完成だから、撮影は、昭和38~39年前半ということになるだろう。
雪や、夏、桜の光景もあるから、一年がかりで撮影したことと思う。
残念ながら、この作品に関わったスタッフはもういない。

後半のドキュメンタリーは圧巻だ。永代橋:記録映画社
東京湾から芝浦方面を右へ、木場あたりへ向かう空撮の映像がある。
東京タワー以外の高い建物は一つもない。お台場も開発されていない。

空撮は、ところどころで登場する。東京駅、国会周辺、丸の内近辺上空も。
この撮影の思い出話を、担当した金山富男氏から聞いたことがある。 問屋街:記録映画社


東京湾からの空撮では、お台場のビル群も、レインボーブリッジもあるわけない。


できたてホヤホヤの首都高速。
一部建設途中やら、舗装したてで黒い部分も写る。


成長真っ只中の東京。
あふれる車、騒音ラッシュ、空気や川の汚染、断水。会社:記録映画社


東京駅、新宿駅ホームは、通勤客で溢れんばかりの映像。

本当にいろいろな東京をとりあげている文明開化の面影が残る丸の内ビル街。


赤坂離宮、今の迎賓館内部にもカメラは入った。
国会議事堂と官庁街、大使館。愛宕山のNHK。有楽町にある新聞社。空撮:東京タワー:記録映画社


やけに緑の無いコンクリートだらけの丸の内ビル街。
日本橋、兜町金融街。


京浜工業地帯と言われた川崎から月島あたりの大工業地帯。空撮:芝浦:記録映画社
東京の湾岸が、煙で覆われている。


馬喰横山の問屋街。家内工業華やかりしころである。
今や面影など無い!汐留の国鉄貨物操作場もどかーんと映る。


今と見比べるとどうだろうか。
果たして、良くなったと言えるのだろうか。


今もまだ変わりつづけている。


音楽は、なんと団伊玖磨 氏。




監 修
東京都教育委員会
企画・製作
三菱銀行
製作顧問
浅野長武(東京国立博物館館長)、磯村英一(東京都立大学教授)、
坂本太郎(東京大学名誉教授)、福田繁(文部省初等中等教育局局長)
製作委員

秋田貞男(日本修学旅行協会常務理事)、
大野連太郎(国立教育研究所主任研究官)、
大森晃(東京都教育委員会指導部長)、
日下部寅次郎(東京都立教育研究所主査)、
実方亀寿(東京都教育委員会指導第四課長)、
関 忠夫(東京国立博物館資料室長)、
田中喜一郎(東京都日比谷高校校長)、
藤黒正明(東京都教育委員会指導部主査)、
斑目文雄(東京都立研究所研究部長)、
矢口 新(国立教育研究所第二研究室長)、
山地英太郎(東京都教育委員会指導第二課長)、
露木 清(三菱銀行業務第一部長)、
岡田 功(三菱銀行業務第一部副部長)、
諏訪頼定(三菱銀行日本橋支店次長)、
阿部裕正(三菱銀行業務第一部広報課長)


いずれも製作当時の所属先



1964年/S39
60分
カラー


《都内各地》
丸の内、霞ヶ関(官庁街)、有楽町、銀座通り、日本橋通り、横山町、馬喰町、神田、木場、人形町、新宿、浅草、浅草六区 他


脚本/上野耕三・古川良範
監督/上野耕三・泉 京介
撮影/前田 実・金山富男
音楽/団 伊玖磨
江戸地図考証/進士慶幹
ナレーター/棟方宏一


製作・記録映画社