大抵の人は、もう分かってると思いますが・・・・・
街頭募金に安易に募金する人があまりにも多いようなので、私の実体験を元に注意喚起したいと思います!
時は阪神大震災から数日後。
私は当時、千葉の会社の寮に住んでいて、なにげに千葉駅前を歩いていました。
そこには募金箱を持った大人数人が、声を大にして阪神大震災への募金を呼びかけていました。
そのうちの一人が、私の歩いている後をつけてきて、執拗に募金を呼びかけてくるのです。
なにやらうさん臭かったので、「警察の許可とか取ってるの?」と言ってみたら、「道路使用許可を取ってます。他の仲間が許可証を持ってます。」みたいなことを言って、もう一人を呼び寄せて来ました。
確かに、後から来た一人は道路使用許可証のコピーらしきものを見せてきたのですが、本物すら一度も見たことがなかった私には、それが本物のコピーかどうかも分かりませんでした。
そこで反論する余地のなくなった私は、とりあえず手持ちの二千円ばかり募金しておきました。
さらに「募金に協力してくれた方には、この名簿に署名をしてもらって阪神大震災の情報が書かれた新聞を配っています。」と言ってきた。
面倒臭いから拒否しようとしたが、しつこく食い下がるので募金した手前、渋々書くことにした。
その名簿には、住所・氏名・電話番号欄があったのですが、当時は、まだ携帯電話が今ほど普及しておらず、当時の自分も携帯電話どころか個人の固定電話も持っていなかったので、電話番号欄を空欄にしておいたのですが・・・
「勤務先でも実家でも、何でもいいので連絡先書いてください。連絡することはありませんが、一応埋めてください。」と食い下がってくるので、会社の寮の電話番号を書いてあげました。
すると、わら判紙1枚に印刷された阪神大震災に関する独自の新聞のようなものをくれて、二人は大げさに大声で「ありがとうございました。」と言いながら、ペコペコ頭を下げてくれた。
そのときは、駅前の大衆の目もあったので何となくいい気分になって帰宅しました。
帰宅して、わら判紙の新聞に目を通してみると、それまで報道されていること以上の大したことは書いてなかったのですぐに捨てたのですが・・・
問題はそれから数日後・・・・・
一発目。
会社の寮で寮長から、電話がかかってきたと呼ばれる。
会社の寮の電話番号は、家族くらいしか知らないし、もちろん電話帳には載せられてない。
「あなたが選ばれました。」
何のことか?と思ったら特別安い料金で海外旅行に行けるとか。
何で電話番号知ってんの?とキレて当然電話切る。
二発目。
勤務先に寮長から「〇〇さんという女性の方から寮に電話があって、後で電話してください。」と連絡先を聞かされる。
もちろん、〇〇などという女は知らない。
寮に帰ってその番号に電話してみる。
聞いたこともない組織の名前で女が出る。
「〇〇さんという方から電話頂いたんだけど・・・」と切り出すと、
「あぁ。〇〇は不在です。でも用件は私が替わって承ります。あなたは今どんな印鑑をお使いですか?」
印鑑の販売だった・・・
よくよく考えてみても、会社の寮の電話番号を知られたきっかけは、あの募金しかない・・・・・
後日「バンキシャ!」だったと思うが、詐欺募金についての番組を目にすることになった・・・・・
概要はこう。
ある募金活動の隠し撮り。
募金が終わったボランティアがリーダーらしき人物のところに集まる。
集計が終わった募金の一部をリーダーがボランティアに配当として手渡していく・・・
取材班は配当をもらって帰るボランティアの後をつけて、二人ばかりに突撃取材する。
「ボランティアの方ですよね!?アルバイトじゃないですよね!?お金もらっていいんですか!?募金ですよね!?」
一人は無言。
もう一人は「もらっちゃったんで・・・」と言葉を濁して足早に立ち去る。
さらに取材班は、集計した募金を入れた箱を持ったリーダーの後を追う。
すると、深夜人目のつかないところで募金を持って待つリーダーのところに白塗りの高級車が止まり、上下白のスーツでグラサンをかけた、いかにもその筋らしい人が降り立つ。
リーダーは募金を入れた箱をその筋らしい人に渡す。
そして募金箱を載せた高級車は暗闇に走り去って行く・・・・・。
・・・という衝撃的な内容でした!!
つまり
善意の街頭募金 → ボランティアで一部搾取 → ボランティアのリーダー(暴力団の仲介者)で一部搾取 → 暴力団
という図式だったのだ!!!
全部の街頭募金がそうではないかも知れないが・・・・・
警察の道路使用許可証が本物だったとしても、警察はあくまでその場所で募金活動という行為のために道路を使用することを許可したのであって、その募金活動が正当かどうかを見極めて許可を出したわけではないのである。
さらに何年か後、私は詐欺に関する本で「名簿屋」の存在を知る。
「名簿屋」というのは、暴力団の構成員やその仲介者で、卒業者名簿、会員名簿、顧客名簿などを買い取り、詐欺に利用するのである。
自宅に突然かかってくる、勧誘の電話の出所はこれである。
名簿によっては1冊100万円くらい!!で売れるものがあるそう。
レンタルビデオ店のアルバイト店員や個人情報に触れることのできる派遣社員などの低所得者が特に名簿屋に狙われ易いという・・・
何年も後に被害に気付いたのだが、善意の募金が最終的に暴力団の収入になり、さらに個人情報も名簿屋に利用されるということで二重に善意を踏みにじられていたことを知ってからは、街頭募金は一切していない・・・・・
募金をした、という行為だけで自己満足してはいけないのだ・・・・・
