キリンジは、やっぱり最高のミュージシャンであり、最高の兄弟です。

12月8日のラフォーレミュージアム六本木でのキリンジのライヴ(初日)に参戦してきました。

まずはセットリストから。

・太陽の午後(From「ペイパードライヴァーズミュージック」)
・カメレオンガール(From「For Beautiful Human Life」)
・夏の光(From「Buoyancy」)
・ロープウェイから今日は(From「Dodecagon」)
・君の胸に抱かれたい(From「Fine」)
・いつも可愛い(From「SUPER VIEW」)
・今日の歌(From「SUPER VIEW」)
・Love is on line(From「Dodecagon」)
・Ladybird(From「7~seven~」)
・バターのように(From「SUPER VIEW」)
・CHANT!!!!(From「Dodecagon」)
・嫉妬(From「For Beautiful Human Life」)
・祈れ呪うな(From「SUPER VIEW」)
・アルカディア(From「3」)
・早春(From「SUPER VIEW」)
・荊にくちづけを(From「SUPER VIEW」)
・TREKKING SONG(From「SUPER VIEW」)
・竜の子(From「SUPER VIEW」)

Encore

・エイリアンズ(From「3」)
・雨をみくびるな(From「ペイパードライヴァーズミュージック」)
・涙にあきたら(From「SUPER VIEW」)

ニューアルバムの曲を中心に、初期~中期のナンバーを織り交ぜながら展開された2時間30分でした。

1曲目に「太陽の午後」を持ってきたのは驚きましたね~。あまりライヴでは聴けないナンバーだけに、しっかりと聴かせてもらいました。

なんと言っても最大の注目は高樹ソロの「いつも可愛い」。イントロから大歓声!そして歌いだしの「Baby~」でオーディエンスは思わず「ヒューヒュー!!」照れくさかったのか、高樹は思わず噴き出してしまいました。歌いにくそうだったな~(笑)。それだけ高樹のセクシーなヴォーカルにうっとりさせられた、という事でしょうか(笑)。アウトロのコーラスアレンジも最高でした!

高樹といえば、もう一つの見せ場。

今回のアルバムで使用している「ティン・ホイッスル」をフィーチャーした「バターのように」。相当な練習をされたのでしょう。完璧に決めてくれました。ホイッスル+高樹の甘いヴォーカルに思わず眠りかけそうに(あかんがな)(笑)。「TREKKING SONG」でのアウトロのキーボード・伊藤さんのピアニカ(!)とのテンポアップしてのコンビネーション。そして、今年から使い始めたダブルネック・ギター。手足のように使いこなしていました。

もちろん、ヤスのヴォーカル&ギタープレイにも注目しなければなりません。
「君の胸に抱かれたい」では、2コーラス目のヴォーカルの入りをフライングしてしまったという御愛嬌もあり(笑)。

「Love is on line」と「Ladybird」の甘く聴かせるバラードナンバー。「早春」での荘厳かつ伸びやかな熱唱、「嫉妬」でのセクシーなヴォーカルでオーディエンスを魅了してくれました。


そして、「アルカディア」のアウトロの渾身のギタープレイはまるで「神が宿った」かのようでした。「嫉妬」では高樹のキレの良いギターのカッティングとヤスのリードギターとの見事な応酬。もう言葉を失ってしまうくらい、最高のパフォーマンスでした!

キリンジのライヴといえば、「グダグダなMC」も名物のひとつ。衝撃の発言が飛び出しました。

高樹が楽器を持たずに「手持無沙汰」状態になり、「これは一考の価値がありますね!」と始まって、そこから「スーパー銭湯」の話へ。

「入る時は隠す方ですか?」との振りに高樹は「僕は隠しますよ!こんな風に」(胸と下を隠すポーズをする高樹)「泰行さんは隠すんですか?」

「僕はね~、隠しませんよ!見せつけるようにして(笑)」

場内大爆笑!!!

高樹「立派なモノをお持ちで(笑)」

六本木と言うオシャレでハイソな空間で思い切り下ネタトークをぶっ放す兄弟に、腹筋が崩壊してしまったのはいうまでもありません(笑)。俺はヤスは「隠す派」で高樹は「隠さない派」だと思ったんだけどなぁ~(笑)!!これは意外な展開になりました(笑)。

先だってのビルボードにも言及して、「ビルボードは70分くらいだから、アルバムの曲の順番でやりましたけど、やりにくい」という、「これは間接的にDisってるのか?」という衝撃トークもありました。

ギターの重い、軽いといった話や、グッズ販売の話「今までのツアーで売れ残ったものも「格安で」売ってます!」という自虐トークもありました。正直、今回はかなりの「ぶっちゃけトーク」だったかと思います。

僕は(みんなもか。)ヤスのファッションにも期待してました。六本木だけに、オシャレに決めてくれると思いきや!!

やってくれました。というか、やってしまいました。やっぱり。

グレーの「Songbook」Tシャツの上にグレーのカーディガン、下はベージュ系のコール天(オッサン臭い表現ですいません)っぽいズボンといういで立ち(笑)!高樹が濃いデニムシャツにぐれーのカーゴパンツというカジュアルなファッションとは「見事に」対照的でした(笑)。

曲に話を戻しましょう。アンコール。

楠さんのスローなカウントで「もしかして・・・?」と期待していたら、やはり!期待通りに「エイリアンズ」!!思わず最前列でガッツポーズしてしまいました(笑)。キリンジと言えば迷わずこの曲をベスト1に挙げる方も多いと思いますが、まさに「ベスト1」に違わないパフォーマンスでした。

2曲目は「雨をみくびるな」。これもライヴで聴きたかった曲だけに、ホントに嬉しかった。
玄さん(田村玄一さん)のペダル・スティールの金属的で柔らかい音色に、放心状態。

3曲目はニューアルバムから「涙にあきたら」。ヤスのさりげない優しさのこもったリリック(歌詞)と、オーディエンスを柔らかく包みこんでくれるヴォーカル。涙が出そうになりました!

あっと言う間の2時間30分。「最高にして至高」、そして「極上の贅沢」なライヴとなりました。大阪から遠征してきて、心から良かった、そう思います。地元で聴くライヴもいいけど、「東京でキリンジのライヴを聴く」という夢。それが叶った事も相まって、大阪に帰ってきた今も興奮と感動の余韻が消えません。

しばらくは僕も、そして、全国から東京に集まった皆さんにもこの感動が残る事でしょう。

来年春のツアーで、ヤスはキリンジから旅立ち、新たなフィールドへ進んでいきます。

兄弟で活動する「キリンジ」としての時間は少なくなってきました。正直、今でも脱退は撤回して欲しい、という思いもあります。でも、人生の選択を自分の意思で選んだ以上、それに抗う事はできません。

それだけに、あと4カ月、僕は今までよりも全力で兄弟を応援していきたいと思います。

魔法のような素晴らしい時をありがとう、キリンジ。

僕は「12.8」という日を、一生忘れない「人生の記念日」にしたいと思います。

長文になってしまいましたが、お読み頂いて、ありがとうございました!