バレ3戦連発!満塁弾でツバメ最下位脱出|中野栄煥
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「巨人3-10ヤクルト」(14日、ひたちなか)

 太平洋から吹き付けるひたちなかの強風が、その時だけはやんでいた。四回2死満塁、ヤクルト・バレンティンの打球は高々と上がったが、ツバメファンが待つ左翼席になんとか届いた。

 「守っている時は逆風だったし高く上がって心配したけど、いいタイミングで風が止まってくれた。ラッキー」

 3試合連続となる15号は、昨年7月13日広島戦(神宮)以来、来日4年目で2本目のグランドスラム。1点差から5点リードになって試合を有利に運べただけに、小川監督は「攻撃面でも守備面でも4点というのは大きい。石川も良かったが、あの満塁弾で余裕を持たせてもらったとも言える」と感謝した。

 4月後半から13試合本塁打が出なかった時期があっても、本塁打は両リーグトップを走る。

 今季の15発のうち、巨人戦が最多の5発。対戦打率も他の4球団が2割台なのに対し、巨人戦は打率・414とキラーぶりを発揮している。「巨人は歩かすより挑戦してくれる。それは自分の好きなタイプ」と、不敵に笑った。

 チームも巨人に2連勝して最下位脱出。15日の巨人戦に勝てば今季初の同一カード3連勝となる。カギはやはりバレンティンが握っている。