今年いただいた復興牡蠣オーナー制度のメルマガから、今回石巻で三陸オイスターフェスティバルを開催するというお知らせが届き、このイベントにボランティアスタッフとして参加するため3連休を利用して仙台・石巻へ行ってきました。

さすが3連休初日!指定席はまったくとれず…。
はやぶさとスーパーこまちの連結車両で、久々立席で向かいました。


この日は直接石巻へ。
仙台から出発した石巻線には、石ノ森章太郎先生の列車が待ち構えていました!



マンガッタンライナーというそうで、4種類が走っているそうです。外だけでなく、中も石ノ森先生のキャラクターが車内マナーを伝えていたりと、丸ごと石ノ森先生!

ローカル線に揺られながら向かいます。
ボーッと外を眺めていたのですが、ひとつ気になったことが。
昨年東北へ旅行に来て一関周辺でもよく見かけたのですが、こちらの方は稲を串刺しのようにして干すのですね?
遠くからの形が、なんだか、田園にケバブが並んでいるような…そんな風に見えました…。
雪が降ることもあるからの形なのでしょうか?地域によってのこういう違いも面白いですよね。

石巻駅に着くと、009の恰好をしたお姉さんが乗車記念証をくれました。
まるで003のよう!かわいいです。

ホームでは、代表作の仮面ライダーと009のキャラクターが出迎えてくれます。



福島を越えたあたりから空模様が怪しかったのですが…石巻に到着すると、小雨が。
この日、東京を始め全国各地とっても気持ちのよい快晴で真夏日のようだったのですが…凍えました…。

まずは腹ごしらえ。
市役所の1Fがスーパーになっていて、食事ができたのでそちらで魚定食をいただきました。
おばちゃんがとっても気さくで笑顔で何度も話しかけてくれて、楽しい時間でした^^ありがとうございます。



JRの観タクンという、向かうコースが決まっていて1コースいくらという観光タクシーがあるので、それを利用。
日和山、漁港、復興マルシェ、石ノ森萬画館をまわるコースを利用。

日和山といえば、桜の名所で松尾芭蕉も訪れた景勝地です。
震災時この高台から撮られた映像を、ほとんどの方がご覧になられているのではないでしょうか。
実際に高台に立つと、かなり高いです。石巻の街がとても良く見渡せます。
でも、あの日一瞬にして津波が押し寄せ、この高台の下の街があっというまに飲み込まれてしまいました…。



草が規則正しい四角の中に生えていて、家が建っていた場所がハッキリとわかります…。
見渡す光景が、広くて大きくて、これだけの範囲に津波が押し寄せたあの日、どれほど恐ろしい光景だったのか…。


運転手さんが町があった場所を周ってくださいました。
何もありません。残っている家も、お寺も、ごっそりと中身が抜けています…。


津波の到達点です。
見上げる高さ、6.9m。殆ど2階です…。



先ほどの写真の、日和山から見た街の中に立っています。
この下には震災前と震災時、震災後の写真や記事。そして希望の灯や、献花台、小さな無数のお地蔵様がありました。
この周囲には殆ど家はなく、土台だけが残され、草が生い茂っていました。家と家の区画だけがわかる光景です。不用意に写真をとってはいけない気がしました。

ここに立っていると、感情が出てくる前に涙が出てしまって、どうにもやるせない気持ちになりました。当たり前にあった筈のものがない、のです。

日和山にもここにも、この前に出されている販売所にも、震災前、震災当時、震災後の写真が貼られています。震災当時は、もう何がなんだかわからない状態です。

漁港の方も周っていただいただきました。
再開されたところ、中身が抜けてしまっているところ、閉鎖されているところ。

山のような車のスクラップ。

土台からなくなってしまった菩薩像。

今年の夏ごろまで、…匂いがとてもきつかったそうです。



運転手さんは当時のお話をたくさんしてくださいました。
こちらから聞いてもよいものなのかわからずにいましたが、見てもらいたい、知ってもらいたい、ということの方が大きいように感じました。
あの日自分はどうしていたか、この場所はどうなっていたか、ここはあの後どうなったか、など…。
ホントにホントにたくさん話してくださいました。被災者同士だと、殆どの方が誰かを亡くしていたり、思い出したくなかったりで、お話しにくいこともあるそうです。

『自然災害はどうしようもない。仕方ない。でも、復興は「誰の為の復興か、何の為の復興か」を考えて欲しい』
石巻で暮らす方のお言葉。
この景色を見て、私はこれからどう生きていくのか。そんなことを考えさせられました。



えー…裏側になってしまいましたが、こちらは石ノ森萬画館。宇宙船をイメージして造られたそうです。丸っこくてかわいいですね。
震災後閉館を余儀なくされ、昨年11月に再開。リニューアルの為一時閉館して今年3月に再び開館されました。




コースの内容上、中を拝見するまでの時間はないので外観とお土産を買いに行くと…
警備員さんに「あと3分だから見ていって!」と呼び止められました。
なんと、1時間に1回のからくり時計が!




仮面ライダーや009、ロボコンが動いたり喋ったり!ちゃんと全員が動いて喋るのです。楽しいです!

意外と時間に合わせようと来て見てもちょうど終わったところだったりすることもあるようで、どうやらからくり時計を見られるのはとってもラッキーなようです!いいものを見ました♪
そしてお土産をゲットし、復興マルシェへ。
マルシェ内の休憩所には多くの芸能人・著名人の方のサインと応援メッセージが飾られていました。
流石漫画推しの街、漫画家さんや声優さん、水木兄貴のサインもありましたよ♪


駅に戻り、電車の時間まで一休み。
マンガッタンカフェで珈琲とケーキをいただきほっこり。



この日のお宿は、三陸オイスイターフェスティバル会場のすぐ横の宿。
ローカル線に乗って…行ったのですが、駅にタクシーがなく…
今思えば見知らぬ土地でかなり危ないことをしてしまったなあと思うのですが、駅からそこまで歩くという強硬手段をとってしまい、街灯もないような真っ暗な道で少々迷いかけました…(^^;;)
大人しく石巻からタクシーを使うべきでした、はい。。。

学校帰りと思われる女の子に道を聞いて何とか無事お宿に到着。
あんなところ歩いていてビックリしたと思います、ごめんなさい。

こちらは石巻で購入したあれこれです。復興マルシェで試食させていただいた三陸汁がとても美味しくて、我が家用にお買い上げ♪
タオルはMADE IN JAPANということ以外わかりませんが、他はすべて石巻産または製造。お土産も含め、色々と購入しました。



震災の爪痕をまざまざと見せつけられ、亡くなったり苦しい想いをされた方々を想い、石巻のあたたかい人たちにふれたり、楽しい想いも美味しい想いもしたり…色々な想いが巡った一日でした。でも、心から、来てよかったと思いました。

翌日はボランティアとして参加するオイスターフェスティバル!
緑に囲まれた山の上のお宿で、ゆっくりと眠りについたのでした。