「っ!!そんな魔法が?」
有は、うなずいた。
「うん。『運命』を変える魔法、『奇跡』を起こす魔法この二つの魔法を混ぜ合わせた、超難問的な魔法☆それを今から君にかける。」
「運命と奇跡・・・」
「そう、奇跡っていうのは、自分で起こすものだ。この魔法で、必ず生き帰れるって訳じゃないんだよ・・・」
「っ!!そんな・・・」
有は、どこか悲しそうな顔をしながら今後、ティアがどうなるのか話した。
「輝明・・・君は今から私に魔法をかけられる。その後どうなるかは・・・実は分かっていない。」
「え?どういうことですか?」
「戻ってきた人達は、『何かの試練があって、誰かと話した気がする』とか、『魔法が異常に使えた』位の記憶しか残ってなくて、試練というのを皆は受けたと言っていた。もちろん、戻ってこれなかったものはそのままきえた。跡形もなく。な。」
「・・・存在が無くなったんですね?」
有はコクンとうなずいた。
「戻ってきた者たちは異常な力をつけて帰っている。魔法なしの異常な、普通ではない力。動物を従わせる力とか、魔力が異常に増えたりとか。私みたいな・・・ね。私たちはそれをスキルと呼んでいる。まあ、すごいのもあるが、役に立たないのがほとんどだ。コーヒーが異常にうまくなるとかの奴もいるぞ(苦笑) 」
「スキル・・・?そんな力が・・・?」
「だが、スキルを欲しがる奴は山ほどいてな。何人も死に、消えて行った。。」
「ッ・・・!!」
「私とにい・・私と校長は覚えている。そのときは10人くらいいっぺんに居たから、、校長と、まだ魔法使いはじめの私で。泣きながら魔法をかけたなぁ・・・
・・・おっと。。話がずれたね。ごめんごめん。【あっちの世界】へは、なにも持っていけないから、気をつけて行って。あと・・・いや。。がんばるんだよ。絶対、死ぬなよ?」
「えっと。は、はい!!」
「覚悟は良い?それじゃあ行くよ!」
「お願いします!」(死なない。消えたくないもん!)
有はコロンコロンと鈴の音を響かせた。すると、どこからともなく突風のような風が吹いてきた。さらに有は床に手をつけてかがんだ。
「魔法陣よ!」
有が言うと、太陽の様な暖かい光を放つ魔法陣がティアの体と、紐の様なもので体と繋がっているティアの幽霊の下に現れた。
有は指を口で切り血を垂らした。
「我の魔力と血を糧にして!今こそ『destiny trial』と『miracle trial』の二つの試験よ混ざりあえ!魔法名{運命の奇跡を起こす試練}!!!・・・この者に、運命の奇跡と、試練を超える力を。」
ティアは有の最後の言葉が終わると同時に、魔法陣に吸い込まれた。
「・・・あれ?私がいる。」
輝明の目の前にいるのは、目を閉じたままの輝明だ。
「そういえば・・・私・・!ってことは・・・あれ?わたし、もしかして・・・」
「そうだよ君は★死んじゃったんだ。」
「だっ誰よ?」
「ん~名前は名乗れない。けど、「knight」のリーダーだよ★」
「え?魔法暴走を止める力を持つ「knight」の?じゃあ、あなたは・・・『」
knightのリーダーと名乗った彼女は、名前を言おうとした輝明の口を杖で差した。
「言っちゃダメ。」
「あ・・・ごめんなさい。」
「まあ、有(ゆう)とでもよんで★」
「はあ・・・あれ?有さんは生きてますよね?死んだはずの私となんで話してるんですか?」
「お★意外と冷静だね。」
「あ!あの子!あの女の子はどうなりましたか???」
「それに、あの龍は!?」
次々と質問を浴びせてくる輝明に有はクスクスと笑いながら答えた。
「そうだね☆・・・あの子は無事だよ。君が、マントをとっさにかぶせたおかげで火傷ひとつない。あの龍は、召喚に失敗した子が、私に助けを求める所を、間違えて校庭に移動しちゃってたんだ。私が到着したときは、あなたはすでに・・・だから、あなた以外に被害が出ないよう、捕まえて、親のところへ返したよ★」
「あの龍、こどもだったんですか・・?」
有紗はコクンとうなずくと、輝明をしっかり見た。
「ここからは、良く聞くんだよ、君のことだ★」
「はい?」
「まず、君と話せているのは、君がまだ『完全』に死んでないからだよ。」
「え!?死んでない?」
「うん、魔法世界で、普通の人間が死のうとしても、一瞬じゃ、死ねない。ゆっくり時が流れているし、魔法の力があるから、遅らせることが出来るんだ。」
「遅らせる・・・」
「だから、まだ君は完全に死んでないんだ★ まあ、このままだと、あと止められて丸一日ってとこかな。」
「結構あるんですね・・・・。」
「皆にはまだ君が死んだってことは伝えてない☆昏睡状態ッて、言ってあるんだ。なぜなら君はまだ、生き帰れるからね♪」
「へっ!?今とんでもないこと言いましたよね?私はこのまま死ぬのかと思ってたんですけど。え?生き帰れるんですか??」
「うん★」
ボー然としてしまっている輝明を見ながら有は、面白いなこの子・・・とか思いながら説明を始めた。
「えっと。正直言って、魔法世界で死んじゃうと、君の世界では、君の存在がなかったことになってしまうんだよね☆ つまり、君は最初から生まれなかったことになって皆、君のこと「知らない」になるんだ」
「私の存在が無くなる?そんな・・・そんなに悲しいことって。。。」
「うん。私とお兄ちゃん・・・私と校長は魔力が多いのと、全生徒の名前をインプットする魔法が掛かってたり・・・まあ、色々あって、君のことを覚えていてしまうんだ。でも、君が可哀想だろ。だから、色々魔法を開発した結果。君の魔力が一定値を一時期でもいい、越えれば生き帰れる魔法を作ったんだ。」
「っ!!そんな魔法が!」
