インナーチャイルド?現役チャイルドですが
「インナーチャイルド」の概念を初めて知ったときは、なんじゃそら?と顔をしかめましたね。未解決の感情と向き合い、癒す。それ自体はいいと思ったんですが、すごく重要なこととして扱いすぎている人もいるような気がして。忘れているような過去なら、忘れたままでもいいと思うんです。子どもの頃の意識が日常の邪魔をしているとか、フラッシュバックに困っているとかなら、かなり有用なのかもしれませんが。過去は過去でしかなく、「わたし」は今にしかいないのです。問題の原因を過去に求めたくなるのも自然なことですが、それはきっかけに過ぎなくて、常に”今”の自分が感情を更新してきたんです。今、あなたが抱えている問題は、”今”が生み出しているもの。だから”今”のあなたに手を入れるしかないのでは?とわたしは思います。言い換えれば、どんな過去を持っていようとも、今をどう生きるかは何にも左右できないということ。わたしたちは自由だということです。過去に戻るよりは、今に意識を向けて、一瞬一瞬を丁寧に生きたほうが受け取れるものが多いんじゃないかしら。解放されたなら、きっと心が軽くなります。そもそも、わたしがインナーチャイルドに「えっ」と違和感を感じたのは、「まだ過去にすらできてませんけど!?」と驚きを隠せなかったから。子どもの自分を押し込めるなんて器用なことは、できた試しがなかったのです……わたしたちには、常に”今”しかないんです。未解決の感情は、何十年経とうとも新鮮に感じることができるし、内側にあるとは思えないほど存在感が強いです。わたしの場合、いろいろな経験を通して解釈を変えたり、受け止めることができたり、大事なエレメントを抽出して学びにしたり……あるいは思い出せなくなったり。そんな風にしてやっと過去にしていきます。わたしのインナーチャイルドは今の私そのものであり、”今”の問題なんですよね。特に大人になった覚えもないので、わたしはバリバリの現役チャイルドです。あなたが過去と思っているものも、じつは過去じゃなくて”今”かもしれませんよ。過去には、確かなことは何もありません。振り返ることには、ときに意味もあるでしょうが、あえてそこに立ち戻る必要はないのではないかなあ。ただ今を生きる。それで手一杯になるくらいには、世界はたくさんの刺激に溢れています。ごきげんよう。