「あの子、結婚したけど子どもは無理だろうね」

「あれだけ弱いと産めないよね」

と、元同僚から噂されていたと、

出産後に聞かされたいずみ。

へー、そうだったんだ。規格外の虚弱だけど、

無治療で、結婚した翌年に自然分娩で出産。

人の体って、分からないものなんだよ。

と・こ・ろ・が

出産後半年で飲食不能になり、死にかけた。

食事は毎日栄養点滴。

神の手を持つ整体師の先生によって

奇跡的に回復を遂げるも、

息子が幼稚園の間は相当不安定で、

通院する事が多かった。

状況を聞いたある人が、

西洋医学と漢方医の両方の資格を持つ医師が居る

病院を紹介してくれ、

ずっと熱が下がらなかった時に受診した。

その女性医師はすごいスピードで

問診・触診・舌診をするとこう言った。

「脈も弱い、臓器も弱い、全てが弱い。

　暑さ寒さにも弱い。

　非常に、狭い範囲内でしか生きられない。

　そのように生きるしかない。」

何とか元気になりたくて

そして今の病状を直したくて来たのに、

何でそんなこと言うの？

この状態を治すにはどうしたらいいのかも教えてよ

それでさ、診察室を出てから

クリニックで号泣したんだよね。

元気になりたくて来たのに

絶望的なことを一方的に言われてもう悲しくて。

未就園児の頃からちょくちょく会っていた

ママ仲間数人の中に医師の子がいた。

その子のパート先が偶然そのクリニックで

えー私そこの患者だよって話したの。

内科のクリニックに数人の医師がいるという所。

で、漢方医の先生にこんな事言われたって話したら

発達障害持ちだった！　

どうりでね！

漢方薬が欲しかったからその後も通ったけど

質問しても質問に対する答えが返ってこないし

常にわちゃわちゃ動いて、診察室でも

椅子の代わりにバランスボールに乗ってるし！

だけどあの言い方はないわと思っていた。

ところがさ、子どもが卓球部に入って

試合の日に保護者とのフリートークで

出産の時の話になったんだよね。

それでこの時のことを思い出したんだよ。

さしたらさ、

「いや、それ本当の事じゃんね。」って思ったの。

全てが弱く、それなりに生きるしかない。

先生、本当の事言っただけだった。

自分が弱いことを認めたくなかったから、

他の誰かみたいになろうとして、

自分に合わせて生きることを

しようとしなかったから悲しかったんだ。

あの頃の自分は、そんなだったって事。

それを言った先生は、悪くなかったよ。

自分を受け入れない自分が悪かったんだ。

ここ数ヶ月で発達障害の知識も増え、

その女性医師はADHDとアスペルガー

両方を持ち合わせているのだろう、

するとあの言い方は当然だと理解出来た。

そう思って思い出すといろいろ笑える。

医師なのに自由すぎて。

あの時のいずみに言ってあげたいよ。

頑丈になったわけじゃないけど、

時代も変わって有用な情報も受け取れるようになり

また、いずみでも飲める鉄剤が出て来て、

コンディションが良くなる方法が増えたよ。

子どもが運動部に入ったけど、

いずみでもサポート出来たよ！

そしてまさかの、

ウォーキング＋ランニングを始めたよ！って。

鬱だと写真も撮らなくなるよ。

なので撮れる時は意識して撮る。

けど、映えないデザート。

小麦除去を始めて食べられる甘いものも減った。

黒糖の寒天を作ってきな粉で食べると、

わらび餅の味に！

これ一番簡単なデザートじゃない？

すっごく美味しいよ。

より本格的にしたい時は、水寒天にして

黒糖で黒蜜を作るといいよ。

同じ事を言われても、自分の成熟度でこんなに違うものかと感じた事