高断熱住宅とは?

高断熱住宅とは?

今話題の高断熱住宅についてちょっと調べてみました

Amebaでブログを始めよう!
窓の屋外側や屋内側に付属品をつけることで、窓から入る日射を遮ったり、室内の断熱効果を高めたりすることができます。
カーテンやブラインド、雨戸などがありますが、必要に応じて可動性のあるものなどを選べば、季節・時間・天候の変化・眺望など、生活上の要望に柔軟に対応することができます。

夏を考えて見ます。日射熱によって室内の温度が上昇するので、家に侵入しようとする太陽熱を遮てることで、冷房の消費エネルギーを減らしながら、快適性を向上させることができます。
外付けのものには、スクリーン、すだれ、オーニング、ブラインドシャッター、ルーバーなどが、内付けのものには、レースカーテン、ロールスクリーン、紙障子、ブラインドなどがあります。
内付けのものは、付属品の表面に当たる熱は、ほとんどが室内に放熱されますが、全く効果がないわけではありません。
一方、外付けのものは、外で日射熱を大気に放熱するので、内付けより日射遮蔽効果が高まります。
また、窓から付属品までの距離が遠いほど、効果は高くなります。
効果が高い順に並べると次のようになります。外付けブラインド → 紙障子 →内付けブラインド → レースカーテン。昔ながらの障子の効果は驚きですね。

冬は窓からの日射熱を有効に利用しましょう。
しかし夜間は部屋の暖かさを逃がさないための付属品が必要になります。
付属品の設置位置は夏とは逆で、カーテンや障子など内付けの付属品が効果的です。
結露を防ぐことも考え、断熱性能の高い建具とガラスを使い、加えて障子やカーテンを併用することが有効です。

南側のひさしや軒は夏の日射を防ぎ、冬は日差しを取り入れることができます。
窓の要素として、ガラス以外にサッシなどの建具があります。

住宅に用いる建材には“省エネラベリング制度”というものがあります。
対象は、窓、ガラス及びサッシの3種類で、それぞれ断熱性能によって4つに分けられ、★印による表示がされています。
★印が多いほど、断熱性能が高いことをあらわします。
サッシは、★★★★が木製・プラスチック製、又は、木若しくはプラスチックと金属との複合材料製のもの、★★★が金属製熱遮断構造のもの、★★が金属製のもの(複層ガラス用)、★が金属製のもの(単板ガラス用)となっています。
窓とガラスは熱貫流率によって4つに分けられています。
星が多いものを組み合わせるとより高断熱になります。

そのほかの高断熱のものに、二重窓やトリプルガラスがあります。

二重窓は、外窓と内窓の2枚のサッシで構成され、間に空気の層ができ、断熱性能だけでなく、遮音性も優れています。
窓枠に内窓を取り付け可能な奥行きがあれば、リフォームでも断熱強化が図れます。
内窓は、気密性が高い樹脂サッシが良いでしょう。
内窓の気密性が低いと、外窓の内側で結露が生じることがあります。
また内窓に複層ガラスを使うと、低放射複層(A12)の樹脂サッシ並の高断熱性能になります。

トリプルガラスは、複層ガラスよりも1枚多い3枚のガラスで構成される高断熱ガラスです。
このガラスを用いた樹脂サッシの熱貫流率は、約1.3W/(㎡・K)にもなるものもあり、低放射複層(A12)樹脂サッシの熱貫流率2.33W/(㎡・K)を大幅に下回ります。
これはフラット35の基準でいうと、壁並みの断熱性能です。
日本の家の窓は西洋に比べ大きくて、日本の高温多湿な夏の気候に適し、庭との連続性もあり、独特な建築文化を形成してきました。
しかし現代の環境時代では、窓は断熱性能が劣り、お荷物視されがちです。
ですが、上手に材料を選び、設計に工夫することで、大きな開口から日射や風を効果的に呼び込み、快適性や省エネ性を高めた住宅を作ることも可能です。

確かに熱貫流率を比べると、窓は躯体よりも7~12倍も熱を通しやすいのですが、暖房で見てみると、高性能サッシ(樹脂+Low Eガラス)を使うと、熱損失を51%から34%まで大きく減少させます。
が、冷房では遮熱性能は普通なので、効果はあまりありません。

そこで、ガラスの表面に特殊金属膜をコーティングして、放射熱を遮蔽・反射・吸収する機能を持たせた低放射ガラスがあります。
コーティングの種類や位置によって、冬の効果を重視したものと、夏の効果を重視したものに分かれます。
室内側のガラスにコーティングした「低放射複層ガラス」は、波長の短い日射は室内に透過させ、放射の長い室内からの放射熱を遮るので暖房効果を高めます。
一方、室外側にコーティングした「遮熱低放射複層ガラス」は日射を遮る効果があり、冷房効果を高めます。

窓の向きや日当たり具合、部屋の使い方などを考え、窓毎にどちらを選ぶか検討することができます。

遮熱性能は日射熱取得率(η(いーた)値)であらわされます。
これは、ガラスに入射する日射を1.0とした場合、室内に流入する熱量の割合を示すものです。
この数値が小さいほど室内に流入する日射が少なくなり遮熱効果が高いことを示します。
熱損失係数Q値とは、建物の内部と外気の温度差を1度としたときに、建物内部から外界へ逃げる時間あたりの熱量を床面積で割った数値です。
[各部位の熱損失量] = [熱貫流率] × [面積]  
[熱損失係数] = {[各部位の熱損失量の合計] + [換気の熱損失量]} / [延床面積] となります。

計算が複雑ですが、住宅全体の断熱性能が判断でき、熱貫流率や熱抵抗値ではわからない、各部位の断熱性能のバランスを把握することができます。
大きな開口部がある家は、省エネ基準をすべてクリアしていても、冬は窓から大量に熱が損失し、夏は窓から日射が大量に入り室温が上昇する可能性があります。
面積を考慮に入れない熱貫流率や熱抵抗の計算結果からでは判断することはできないのです。
住宅の断熱性能をよくする要素の、断熱材・窓・気密などの性能のバランスを数値的に判断するために、熱損失係数は有効なのです。

通常、仕様基準で基準値をクリアしない場合、断熱材を厚くしたり、断熱材の種類を変えたりしますが、熱損失係数で考えると、別の考え方も可能になります。
窓面積を少なくする、住宅の気密性をよくして換気による熱損失を少なくする、熱交換型の換気システムを導入するなど、対策の幅も広がります。

熱損失の割合は、高断熱高気密住宅の場合、外壁から3、窓・ドアから3、換気から3、その他の部位から1と、いわれていますが、工法、断熱材、窓の面積、住宅の気密性能などにより、大きく異なります。
熱損失係数を計算する課程で、住宅の熱損失の割合を求めることができ、どの部位を断熱強化すれば良いかを判断することができます。
部位の断熱性能は、躯体各部位の断熱性能、開口部の断熱性能、開口部の日射遮蔽性能の3つを確認する必要があります。
これらは、住宅の種類(構造)、断熱材の施工法、部位別に基準が定められています

各部位の断熱性能を数的に表したものを熱貫流率(U値)といい、壁の両側の空気温度に1度の差があるときに、単位時間あたりに壁1㎡を通過する熱量をさします。
ちなみにU値は平成21年以前にはK値と呼ばれていたもので、国際的な言い方に合わせて現在はU値といいます。
単位はW/m²・Kで、数値が小さいほど断熱性能が高くなります。

この先の数値の出し方や定義は、理科系でない筆者にとって、頭の痛いところですが、できるだけわかりやすくお伝えします。

[熱抵抗値] = [厚さ] / [熱伝導率]    [熱貫流率] = 1 / [熱抵抗値]
この二つの式が必要です。
壁などの部位は、単一の材料ではなく、通常は面状の材料(合板や断熱材など)や空気層が重ね合わされてできています。
さらに両側の表面に接する空気も2つの空気層として考えます。
熱貫流率は、それら一つ一つの層の熱抵抗値を合計し、その逆数をとって求められます。
さらに、断熱材を貫通する部材が木材だと、断熱部と木材熱橋部を分けて計算し、面積平均して平均熱貫流率を計算します。
貫通する部材が金属だと、金属熱橋係数をかけて実質熱貫流率を計算します。

このような複雑な計算をして出てきた熱貫流率U値は、次世代省エネ基準で、部位それぞれが地域ごとに決められています。
もっと簡単に判断する方法として、省エネ基準等では断熱材の熱抵抗R値という基準も存在します。
断熱性能確認の確認方法の一つ、年間暖冷房負荷とは、年間の暖房負荷と冷房負荷を合計したものを床面積で割ったもののことです。
暖房負荷とは、室内の温度を維持するために必要な投入熱量をさします。
冬の指数で、厚いコートで住宅をくるむような高断熱・高気密化する対策です。
冷房負荷とは、室内の温度と湿度を維持するために必要な、冷房したときの除去熱量をさします。
夏の対策で、日射を遮る日傘と、風や汗を通しやすい涼しげな服(断熱外皮)そして、冷房時には体を保護する上着(冬と同様な断熱)も必要になります。

暖冷房負荷の基準値は、省エネ法や品確法で定められています。
気象が関係する数値ですので、全国を6つの地域に分けて、それぞれの基準値を決めています。
I 地域は北海道が、Ⅱ地域は青森県 岩手県 秋田県が、Ⅲ地域は宮城県 山形県 福島県 栃木県 新潟県 長野県が、Ⅴ地域は宮崎県 鹿児島県が、VI地域は沖縄県が該当します。
それ以外の東京や名古屋、大阪などの大都市などはIV地域に該当します。
Ⅳ地域の年間暖冷房負荷が460MJ/m²・年以下の住宅は、品確法(温熱環境に関すること)の等級4の基準を満す事になります。

冬の熱損失係数(Q値)とは、建物からの熱の逃げ難さを表す数値で、数字が小さいほど熱損失が少なくなります。

夏期日射取得係数(μ(ミュー)値)とは、日射熱の入りやすさを表す数値で、小さいほど冷房の負荷は少なくなります。

Q値もμ値も年間暖冷房負荷と同じように、地域によって基準値が決まっています。
次世代省エネルギー基準の住宅や、品確法の温熱環境が等級4と呼ばれる住宅は、Q値が2.7以下、μ値が0.07以下でなくてはなりません。
住宅の断熱性能を確認する方法には、住宅全体で確認する方法と、部位ごとに確認する方法の二つがあります。

住宅全体で確認する方法は、壁や屋根、床、開口部などの断熱性能を一まとめにして確認する方法で、開口部によって弱くなった性能を壁の断熱性能を上げて補う事もでき、費用対効果を考慮した計画に向いています。
年間暖冷房負荷と、冬の熱損失係数・夏の夏季日射取得係数があります。

一方部位ごとに確認する方法は、壁や屋根・床・開口部などの部位ごとに断熱性能を確認するもので、融通は効きませんが、それぞれの断熱水準を確実に高めることができます。
冬の躯体各部位と開口部の断熱性能と、夏の日射遮蔽性能があります。

断熱性能の確認方法には、冬の暖房エネルギーの省エネ性や防寒対策の程度を確認する方法と、夏の冷房エネルギーの省エネ性や防暑対策の程度をみる性能の二種類があります。
年間暖冷房負荷は、冬(暖房)と夏(冷房)の両方の性能を表しています。
冬の熱損失係数はQ値で、夏の夏期日射取得係数はμ(ミュー)値であらわします。
躯体各部位の断熱性能と開口部の断熱性能は、各部位の断熱性能を確認する冬の指標となります。
開口部の日射遮蔽性能は、室内に侵入する夏の日射の遮蔽度を表す夏の性能です。

冬と夏の性能は、お互いに関連していて、断熱と日射遮蔽は相反する効果を生じる場合があります。
冬も夏も省エネで快適な住宅を造るためには、断熱性能の向上と日射遮蔽などの夏対策の両面作戦でバランスのとれた計画をしなければなりません。
断熱材は内部に空気を固定して、熱を伝えにくくしています。

空気を固定する方法は、細かい繊維の間に空気を閉じ込める繊維系断熱材と、独立した気泡の中に空気を閉じ込める発泡プラスチック系断熱材の二つに分けられます。

繊維系断熱材は、フェルト状やばら状の綿のようなもので、基本的に形がありません。
発泡プラスチック系断熱材は、工場で成型されて出荷されるボード状の製品と、現場発泡があります。
現場発泡の断熱材は現場で吹付け施工するので、形はありません。
建物の構法や施工部位の形状・納まり応じて、断熱材の形を選びます。

断熱材は、素材によって断熱性や吸水・透湿性、燃焼・耐熱性、耐久性、施工性などが異なります。
それぞれに優れた特徴と苦手な特徴があるので、特徴を理解して、良い特徴を活かし、且つ欠点を補う施工がされなければなりません。
断熱部位と断熱材形状・断熱工法の関係は、次の通りです。
屋根・・・フェルト状の充填・ボード状の外張・現場発泡の吹付断熱工法
天井・・・フェルト状の敷込・ばら状の吹込・ボード状の張付断熱工法
外壁・・・フェルト状の充填・ばら状の吹込・ボード状の充填と張付断熱工法
床・・・・・フェルト状の充填・ボード状の充填・現場発泡の吹付断熱工法
基礎・・・ボード状の打込断熱工法

断熱性能は、熱伝導率という数値で示されます。
値が大きいほど熱が伝わり易くなります。
製品により数値は違っています。
どの素材が良いとは一概に言えません。

また、優良住宅取得の為の優遇住宅ローン、フラット35の優遇金利を受けるためには、一定の断熱基準を満たす必要があります。

断熱設計で大切なことは、断熱材の種類や厚さよりも、断熱層が連続しているということです。
断熱層は、気密や調湿性能の役割も持っています。
断熱の対象となる空間を切れ目無く覆いつくす事が断熱設計の基本なのです。

適切な断熱性能を必要とする室内空間と、それを必要としない空間を区分し、室内空間を隙間なく断熱材で覆いつくします。
開口部廻りや点検口、設備機器・配管等の貫通部は特に重要です。
もしも隙間が生じると断熱効果が減るだけでなく、隙間風の侵入や結露の原因となりますので、つなぎ目の部分は注意しなければなりません。
断熱材を隙間無く詰め込みますが、詰め込み過ぎても断熱性能を低下させることになります。

断熱工法には、充填断熱工法と外張断熱工法があります。

充填断熱工法は、壁内の柱・間柱、梁など軸組み間の空隙に断熱材を施工する工法で、在来木造住宅で最も広く用いられています。
柱・間柱、梁などが断熱されないので、その部分のロスを考慮して断熱材は外張断熱工法より厚くなります。
しかし壁内で断熱するため、壁が厚くなることはありません。
電気配線、コンセント・スイッチ類を施工する際は、断熱欠損や防湿層・気密層に穴を開けない注意が必要ですが、サッシ固定枠は、通常通りで構いません。

外張断熱工法は、柱・間柱、梁など軸組みの外側に断熱材を施工する工法です。
柱・間柱、梁なども断熱されるため、同じ性能の場合、充填断熱より薄くなります。
構造体の外側に張るため、壁が厚くなり、狭小敷地では、注意が必要です。
壁内は空洞なので、配線等に対する注意はいりませんが、サッシ固定枠は壁外側に別途設けなければなりません。
断熱の目的は、省エネ、暖房費や冷房費の節約、快適に過ごすため。
どれもその通りですが、具体的にどの程度できるのかということを調べてみましょう。

まず地球温暖化防止の観点から見て、家庭で消費されるエネルギーのうち、暖房と冷房を合わせて全体の2割から3割のエネルギー消費に有効です。
全世界の二酸化炭素排出量のうち、4.5%が日本で排出され、しかも家庭生活で排出されるCO2は、1990年度から2006年度の16年間に30%も増加しました。
家計の面では、今まで安いとされてきた灯油が、平成20年8月では、平成16年の2.8倍にも達しています。
このままだと断熱性能の乏しい住宅では暖房費が家計を圧迫することになるかもしれません。

断熱を体感から見てみると、高断熱な住宅は、温度のバリアフリーが実現できます。
住宅内の温度差が少なく、ヒートショックが和らぎ、上下の温度差も少ないため、冷えやほてりもおきにくく、健康的です。
高断熱サッシの窓のそばは、結露や、隙間風もありません。
温度差や熱損失が少ないと、設計も制約が少なく、自由になります。

どのくらい暖房費が節約できるかというと、温暖地で、平成4年の断熱基準(壁はグラスウール50ミリ、窓は単板ガラス入りアルミサッシ)と、平成11年の断熱基準プラス開口部強化の断熱仕様(壁はグラスウール100ミリ、窓は熱遮断型サッシで複層ガラス入り)とを比べると、暖房方式を問わず50%もの節約になっています。

断熱強化は室温・表面温度、足元温度が上昇し、暖房していない部屋でも室温が高まります。
更に床や外壁、開口部周辺の表面温度が高まり、体感温度をさらに改善できます。