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リアルタイムに追いつかない~(°Д°;≡°Д°;)

いそげっ、いそげっ!

 

 

[11/26 03:00]
 

Side:N
 

N「終わった?」
O「おう」
 

 集中できないだろうからとリビングに智を置いて20分後、オレが厳命したミッションを完了した智が寝室にやってきた。
 無駄のない動きでベッドに侵入し、先に横になっていたオレの全身に抱き付く。
 当たり前のように不埒に動き出そうとする手を捕まえ、苦笑しながら忠告。
 

N「ダメです」
O「……わかってる」
N「ふて腐れないの」
O「ふて腐れたくもなるだろ」
N「仕方ないでしょ。あなた、明日早いんだから」
O「誕生日は仕事が休みって法律があればいいのに」
N「何言ってんのよ。それにその法律だと、あなたが休みでもオレは仕事ってことですよ」
O「……人生って、うまくいかねえ」
N「おじいちゃん、頑張って(笑)」
 
 
 くすくすと笑いながら、オレからも智に抱き付いた。
 
 
 
 
 
 
 
 

 ほんの少し前、メールの返信がなかった理由を知って、思ってたよりもはるかに深く安堵した。

 平凡なオレとはかけ離れた思考を持つ智。
 でもその思考は、いつだってオレを一番に考えてくれている。
 

 温かくて、まっすぐなオレへの気持ちで満たされたまま、智に一番最初の「おめでとう」を言った。

 お返しにもらったいつもより長めのキス//のあと、オレからのメールを見ようと電源を入れた途端に鳴り響く智のスマホ。
 案の定、お祝いのメールやLINEがどっさりと来ていた。

 智は『誕生日、おめでとう。これからもよろしくね』という、シンプル極まりないオレのメールを探し出し、『ありがとう。一生大事にする』って返信してくれた。
 そのメールを見ながら智が明日早かったことを思い出し、すぐに風呂へと促す。
 智は不服そうにしながらもオレに従った。
 
 
 
 
 
 
 
 
N「はい」

 
 烏の行水なみの早さで風呂を終えた智の眼前に突き出したのは智のスマホ。
 

O「ん?なんだ?」
N「メールくれた人たちに返信でしょ」
O「明日でいいだろ」
N「ダメ、すぐにしなさい」
O「……ぜんぶ?」
N「全部」
 

 有無を言わさずスマホを押し付けた。
 こういうことって、大事だと思うんだ。
 
 ソファに座った智の後ろから、濡れたまんまの髪の毛をタオルで優しく拭く。
 智はもらったメッセージのひとつひとつに返信している。

 ドライヤーを持ってきて、完全に智の髪の毛を乾かし終わっても智の作業は終わらなかった。
 タオルとドライヤーを片付け、邪魔にならないようにと寝室へと向かった。