※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:N
 
 
 
 思いがけず思い出してしまった出会いの頃の大野さん。
 未だかつて、ただ名前を聞くのにあんなに勇気を出したことなんて、無かった。
 
 
 

 思い出し笑いをしながらカウンターの中をチェックし、枚数の減ってた一番小さいレジ袋を補充。
 他にもフォークが少なくなってたけど、残念ながら在庫が無いからお客さんにはなるべくお箸を勧めようと頭の中で算段する。
 

 それからタバコの在庫をチェックし、店内を一周しながら陳列棚の商品の前出しをする。
 
 
 

 新聞配達と掛け持ちでしているコンビニのバイト。
 最初はやることがいっぱいで大丈夫かなって思ったけど、人間なんとかなるもんだよね。
 
 今では、お客さんのいない時間帯なんかは英単語を覚えたりしてる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 ~♪
 
 
 

店「おお~、ニノちゃん頑張ってるねえ」
N「オツカレ様です」
 
 
 
 バイト終了間際、交代するバイトの人じゃなくて店長がやってきた。
 腰がひける自分を叱咤し、作り笑顔全開で挨拶。
 

 だけど、心の中に広がる不快感。
 
 
 

 今日もかな?
 嫌なんだけど、、、我慢しかないよね……。
 
 
 

 カウンター内に入ってくる店長。
 ボクに手を伸ばし、当たり前の顔で撫でられた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 おしりを
 
 
 

N「……ゃぁっ!?」
店「んー、今日も可愛いねえ」
 
 
 
 
 
 思わず叫びそうになった口を両手で塞ぎ、耐える。
 店長だけあって、毎回防犯カメラの死角で行われる犯行。
 

 だけど、今日はいつもと違って執拗だ。
 

 触るだけじゃなく、も…揉んでる…
 
 
 
 
 
 
N「……っ」
店「ニノちゃんって、男の子なのにおしりやわらかいねえ」
 

 おしりに感じる不快さと耳元にかかる生暖かい息にゾッとした。
 でも、ボクには我慢しかない。
 

 ほんとは嫌だけど、ここをやめるわけにはいかないから笑っていなす。
 生きるために身に着けた処世術がこんなところで役に立つなんて、思ってもみなかった。
 
 
 
 
 

 まだ大丈夫。
 大野さんの顔を思い出せば、頑張れる。
 
 
 

 ……なんて自分自身に言い聞かせてたら、強烈な視線を感じて振り向いた。
 
 
 
 
 
 
 
N「なっ!?」
 
 
 
 そこには、カウンター近くの全面ガラスに張り付いて目を吊り上げている大野さんがいた。