※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:N
 

 ヤバい。
 飲み過ぎた。
 
 
 
 参加した飲み会のメンツはみんな相当に酒が強かった。
 勧めてくる酒を断ったりしたら、場が白けてしまう……と思ったのが間違い。
 
 
 
 周囲はそこかしこで話が盛り上がっているみたいだが、オレには時折大爆笑している声しかもう聞こえてこない。
 隣に座っている奴が馴れ馴れしくオレに触りながら話しかけてるみたいだが、振り払う気力が無い。
 正直に言えば、相槌がうてているかさえ怪しかった。
 
 
 
 
 リーダーに、会いたいな。
 そんで、隣で安心して眠りたい。
 

 唐突に思った。
 最近オレに触れているのはほとんどリーダーだったから、リーダーじゃない奴の手がオレを落ち着かなくさせている。
 それに、昔からリーダーとは全身でじゃれてきたから、リーダーがオレに触るのは自分で自分を触るのと大して変わらない。
 
 
 そっか、メール、すればよかったんだ。
 リーダー、「起きて待ってる」って言ってたし。
 
 少し嬉しくなったオレは、スマホを取り出そうとした。
 
 
 
 
 ……が、できなかった。
 強制的に立たされて、肩を組まれたままどこかに連れていかれている。
 
 
 
 

 ……?
 
 状況が、わからなかった。
 
 
 
 だけど店を出て、そのままタクシーに乗せられたみたい。
 
 
 
 ああ、そっか。
 親切な奴がタクシーに乗せてくれたんだな。
 住所……住所言わないとな……。
 
 
 
 しかし、オレが住所を言う前にタクシーは発進してしまった。
 疑問に思いながらも、心地よい車の揺れに意識が薄れていった……。