※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:M
 
 
 
 

S「そろそろ、風呂とメシの準備をしよう」
A「そだね」
M「わかった」
 
 

 意気揚々と海に潜ったはいいが、俺たちはずぶの素人。
 結局獲物をゲットできたのは、相葉くんだけだ。
 
 
 途中でリーダーとニノを回収して、湖まで戻る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 みんなで湖から水を汲み、ドラム缶いっぱいにした。
 5人で協力しても、所詮は人力。
 結構な時間がかかってしまった。
 
 
 
 

 料理が不得手な翔さんにドラム缶の火かげんを任せて、調理にとりかかる。
 リーダーたちが釣った魚は、串に刺し、火の横に立てかけた。
 
 飯ごうで飯を炊きながら、相葉くんが獲ったわずかな貝も金網に乗せる。
 とりあえず持ち込んだ食材は、コメ以外はいらなそうだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 数多の星が見える大自然の中、みんなで出来立てのメシを食う。
 やっぱり、外で食う飯は格別だな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 その後、風呂に入ったんだが、これがまた大変だった。
 
 
 当初は狭いから一人ずつ入る予定だった。
 だが、やはりというか、相葉くんが一番先に入った翔さんのところに乱入した。
 
 
 
 
 誰も止めることができないくらいの早業。
 コンサートの早着替えでも、その能力を発揮してくれればいいのに……。
 
 
 
 だが翔さんも慣れたもので、最初っから怒る気もないようだ。
 続いて俺が入ったんだが、開き直ってる相葉くんはどく気配すらなかった。

 もう、なるようになれ、だな。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 俺も終わると、今度はニノだった。
 だが、リーダーが発するプレッシャーに、さすがの相葉くんも負けた。
 ニノが入ってくる前に、すごすごと風呂を出ていく。
 
 
 そして当然のようにニノと一緒に風呂に入ったリーダー。
 
 
 
 
O「必要以上にカズの裸、見んじゃねえぞ!」
M「ニノの裸なんか、見飽きてるだろ」
O「あ゛!?」
M「……」
 
 
 リーダーの迫力に押されてしまった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 全員風呂をすませ、火の始末をした。
 そしてたき火を囲みながらコーヒーを飲む。
 
 
 
 
A「ねえ、なんか昼間より海が近くなってない?」
 
 
 
 
 
 
 

 海の方を見ていた相葉くんが不吉なことを言った。
 
 
 
 
 
 
 
O「……満潮だ」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
マンチョウ……
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
S「やばっ!」
N「マズいね」
 
 
 翔さんとニノが海に向かって即座に駆け出す。
 俺たちもあわててそれに続く。
 
 
 
 
 
 
 
 

N「遅かった、ね」
S「……だな」
 
 
 翔さんたちが見ている先には、明日からの分の食材を詰め込んだ荷物がある……筈だった。
 
 
 
 
 
 
M「どう……すんだ」
A「今日は疲れたし、ぐっすり寝ようよ」
S「……だな。今日はもう休もう」
N「うん」
O「……(コクン)」
 

 なんでみんな、そんなに冷静になれんだ!
 
 
 
 不安じゃないんだろうか。
 だってここは携帯の電波も届かないんだぞ。
 連絡手段が絶たれてるんだ。
 
 
 
 
 
 昼間は考えさえしなかったが、もしも何かあったらと思ったらぞっとした。
 こんなんであと2日も耐えられるんだろうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 テントの中を見渡せば、相葉くんは寝相は悪いがぐっすりと寝ている。
 翔さんは、歯ぎしりをしながらも熟睡だ。
 リーダーとニノは、しっかりとお互いを抱きしめあって、穏やかに眠っている。
 
 
 
 
 
 俺はというと、不安な夜を過ごすことになった――。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 夜が明ける――。
 
 
 
 
 
 
 

 外が白み始めたころ、ようやく眠りについた俺は、外から聞こえる爆音で目が覚めた。
 回りを見渡すと、誰もいない。
 
 

 焦ってテントの外に出ると、太陽の光がまぶしかった。
 やっと目が慣れてきたら、ヘリコプターが遠ざかっていることに気づいた。
 
 
 砂浜へ駆けだす。
 
 
 
 
 ほどなくして着いたそこには、昨日流された荷物と同じものが置いてあった。
 
 
 
 
 
 
 

S「おっ、起きたか。ちょうどよかった。昨日の二の舞にならないよう、今からこの荷物を運ぶぞ」
M「これ……どうやって」
 
 
 

 ぽかんとした顔の俺に気づいたニノが、俺に近づく。
 
 
 
 
 
N「どうやってって、衛星電話だけど?」
 
 
 
 
 
 
 「常識でしょ」とでも言うようにニノがあっけらかんと種明かしをした。
 
 
 
 
 
 
 
M「えい……せい……」
N「そ、衛星電話」
S「この企画が決まってから、ニノが真っ先にスタッフに用意してもらったもんな」
N「コレを用意しない限り絶対に行かないってダダこねた甲斐があったね」
S「あれ?言ってなかった?」
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 聞いてないし、思いつきもしなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

M「俺の悩んだ時間をかえせぇぇぇ」
 
 
 
 
 朝の清々しい海に俺の絶叫が響いた。
 
 
 
 
 

Fin