※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:N

 

 

 ――3年後。
 
 
 

S「智君、ニノ、ちょっとそこに座って」
O「なんだ?」
N「どうしたの?」
 
 
 
 いつものように、おーちゃんと手を繋いだまま椅子に座った。
 
 コンサートの打ち合わせのために集まったミーティングルームには、全員がそろっている。
 だけど、なんだかいつもと雰囲気が違う。
 
 
 
 翔ちゃんは凄い真面目な顔をしているし、潤くんは後ろの壁に寄りかかりながら、睨むようにこっちを見ている。
 まあくんはそんなオレたちを不安そうに見ている。
 
 
 
 
 
S「あのさ、そろそろやめない?」
N「なにを?」
S「……それ」
 
 
 翔ちゃんは、キョトンとしているオレたちの間を指さす。
 
 
 
 
 ……手?
 
 
 
M「俺たちはカッコいいアイドルを目指すんだから、べたべたくっつくのはやめろ」
S「もうちょっと柔らかく言いなさい」
M「どう言ったって、内容は変わんねえだろ」
 
 
 
 
 
 いま、
 
 手繋いじゃ……ダメって、言った?
 
 
 
 
 えっ、えっ、 やだよ……どうしよう。
 
 
 
 静かにパニックになっていたオレのことを察したおーちゃんが、繋いでる手をぎゅっと握ってきた。
 縋るようにその手を握り返す。
 
 
 
 
O「どうしても、なのか?」
M「当たり前だろ!」
S「松潤ちょっと黙ってろ!」
 
 
 翔ちゃんの強めの言葉に、さすがの潤くんも黙った。
 まあくんは、おろおろしてる。
 
 
 
 
 
 
 
 
O「わかった」
N「……っ」
 
 
 
 
 
 そう……だよね、
 グループの方針の方が大事だよね。
 
 
 泣きそうになりながら、握っている手を離そうとする。
 ……が、逆に強く握りしめられてしまった。
 
 
 
 
 
N「おー……ちゃん?」
O「だいじょうぶ」
 
 
 おーちゃんがオレを見た。
 強く握られている手が、まるで守られているような錯覚をおこす。
 
 
 
 
O「コンサートとか、テレビの前ではある程度離れる。だけど、楽屋とかそれ以外の時は好きにする」
M「なんだとっ……」
S「わかった。それでいい」
M「ちっ……」
 
 
 
 年上2人がそれで納得したのだから、さすがの潤くんもそれ以上は何も言えなかった。
 
 
 
 
 こうして、公の場で手を繋ぐことを自粛するようになった。