※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:S
 

 ニノが拗ねた。
 
 アイツは天の邪鬼だから、拗ねかたもめんどくさい。
 
 
 
 
 
 
N「あっ、それ新機種じゃない?見せて見せて!」
 
 
 スタッフの一人が発売されたばかりのスマホを仲間たちに披露していた。
 その輪の中に飛び込んだニノは、その勢いのまま相手の懐に入りこむ。
 
 なんのためらいもなくスタッフの手ごとスマホを持ち上げたり、裏返したりして眺めている。
 周りからは、スタッフに後ろから抱きしめられているようにも見える。
 
 
 
 ニノはしばらくその状態でスマホをいじり続け、やっと満足したのかスマホから手を離した。
 密着しているスタッフを振り返って見上げる。
 
 
 
N「イイもの手にいれられてよかったね♪」
 「///」
 
 
 最高に可愛らしい笑顔。
 それを間近でくらったスタッフの顔は真っ赤だ。
 
 
 ニコニコと、見るからにご機嫌そうなニノ。
 
 傍から見たら拗ねてるなんて誰も思わないだろう。
 ニノも絶対に認めないだろうしな。
 
 
 だけど、長年一緒にいる俺たちにはわかる。
 明らかにある1人を挑発している。
 
 
 
 

 ゴオオオオ!
 
 
 
 はああ……。
 ニノのターゲットは、ニノの思惑どおりに全開で妬いている。
 
 
 
 
 
O「カズ、ちょっとここに来い!」
N「なにかご用ですか?」
 
 
 火に油を注ぐように、他の男の腕の中で、その男にしなだれかかる。
 ニノとは対照的にスタッフたちの方が慌てだした。
 
 
 どうやら智君のところに行く気はさらさら無さそうだ。
 
 
 
 
O「キイィィィっ!」
 
 
 とうとう意味不明な奇声まで発し始めたよ……。
 
 『いつものおっとりはどうした?』というくらいの速度で近づいた智君は、スタッフからニノを掻っ攫った。
 怒りのためか"シュー""シュー"言っている。
 
 
 
 
O「これはおれんだっ!」
N「なに子どもみたいなこと言ってるんですか」
 
 
 ニノが鼻で笑って、いなす。
 だが、智君のあまりの迫力にビビったスタッフ達は、「すみませんでしたっ!」と言いながらダッシュで逃げた。
 
 
 
 
 ……賢明な判断だ。
 
 
 
 
N「あ~あ、かわいそうに、ビビって逃げちゃったじゃないの」
O「うるせえ!」
 
 
 ニノの両腕をつかんだ智君は、自覚を持たせるようにはっきりと言い切った。
 
 
 
O「おまえはおれのだっ!」
N「あなたはオレのじゃないのに?」
 
 
 すかさず反論するニノ。
 キスしようとしてニノの間近に迫っていた智君は、さすがに瞬きもせずにじっと見ているニノに無理強いできなかった。
 
 
O「なに言ってんだ!おれもオマエのに決まってんだろ!」
N「どうだか……」
 
 
 ニノは白けた顔をして、顔を逸らす。
 ムキになった智君がニノの手をとって自分の頬にあてた。
 
 
 
O「この顔も、首も、頭も、髪の毛一本だってオマエのモノだ!」
N「リーダー……」
 
 
 ニノの顔が無関心を装っている表情から拗ねてる表情に変化した。
 なおも智君は続ける。
 
 「ここも、ここも」と言いながら、ニノの手を己の肩や腕、胸やお腹に次々と触れさせていく。
 そしてとうとう、自身の股 間になんの躊躇もせずにニノの手をあてた。
 
 
 
N「……」
 
 
 あっけにとられたニノが反応できないのをいいことに、ニノの手を使って自身のモ ノを扱 きはじめた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 ……って、嘘だろっ!!
 
 
 周囲を見渡せば、幸運なことに楽屋の中にいるのは相葉君と松潤だけだ。
 その2人は必死に見ないふりをしている。
 
 俺も慌てて存在感を消す。
 
 
 
 
O「ほらっ!おれのお っきくなっただろ?」
N「……う ん ///」
O「カズの手でおっ きくなったんだから、コ コもオマエのものだ!」
N「……もう、わかったよ///」
O「よかった♪」
 
 
 
 どうやらニノの機嫌が直ったみたいだ。
 一安心しようとしたら、ニノが新たな問題を提起した。
 
 
 
 
N「……で、ソ レどうすんの?」
O「あ っ ……どうしよう」
 
 
 バッ!
 
 
 思わず、俺たちは3人とも智君を見てしまった。
 恐らく、思ったことはみんな俺と同じ。
 
 
 
 
 
 『考えてなかったのかよっ!』