しあわせ一番町～床屋篇～３

『しあわせ一番町』シリーズ第２弾
2016年01月から始まった○リンさんのＣＭから派生したシリーズです。
※注意！妄想です！ＢＬです！苦手な方はお戻りください。
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Ｓｉｄｅ：Ｏ

　青い空と陽気な天気。
　大好きな海。
　そして、窓の外の楽しそうな雰囲気。

Ｏ「……っ！！」

　我慢できずに顔を向ければ、ソッコーで親父に「すぐ終わるから」って怒られた。
　動いたおれの方が悪いから文句は言えない。

　……だがしかし、ちらっとしか見えなかったけど、あいつら～！
　先に飲み始めやがった！

　松潤のヤツ、おれを騙したなっ！

　――ガコッ

　ちょっとだけ不機嫌になってたら、椅子ごとうしろに倒される。
　「おおっ……」って、我に返った時には、白い物体が眼前に迫っていた……。

Ｏ「ぅあっちぃぃぃ～～っ！！」

　蒸しタオル。

　おれにはアツすぎた……。
　本物の親父たちの仲間入りするには、まだまだだなと悟る――。

　「一緒に暮らそう」と約束したあの日以降、２人とも仕事が早く終われる日は早々なくて、この町の家に帰ってきたのは片手で数えるくらいだ。

　さらに言うと、春が近付けばおれのドラマが始まるから、ますます２人の時間がすれ違ってしまう。
　せっかくカズが買った家だし、おれの都合だけにあわせさせるのは忍びない。
　ここはおれが大人になるしかないよな。ほんとは嫌だけど……。

　決心が鈍らない今夜のうちに、『好きな時にここに帰っていい』と言ってやろう。
　いまのカズなら、大丈夫だと思えるから……。