『しあわせ一番町』シリーズ第2弾
2016年01月から始まった○リンさんのCMから派生したシリーズです。
※注意!妄想です!BLです!苦手な方はお戻りください。
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Side:O
多忙を極める年末年始を乗り切り、連ドラとかがなければ比較的ゆっくりできるこの時期。
今日は午前中の5人での仕事が終わればめずらしく全員オフの予定だ。
おれはカズと一緒に"しあわせ一番町"にある家に帰る予定にしてたから、晩御飯の食材をどこで買うかの話をみんながいる楽屋でしてた。
そしたら、「友達の誰とも予定が合わないんだよな~」って、ボヤイテいた松潤の目が光った……気がした。
そしたら、「友達の誰とも予定が合わないんだよな~」って、ボヤイテいた松潤の目が光った……気がした。
それが見間違いではなかったと確信したのはカズの車に乗ろうとした直前。
カズがドアのロックを解除した瞬間、車の陰に隠れて待ち伏せしてた3人があっという間に車を占拠した。
車から5m以上離れてたから、阻止なんてできなかった。
持主のカズが「仕方ないですね」って、笑って許すから、反対もできない。
だからせめて、助手席に陣取っている翔くんに意見した。
車から5m以上離れてたから、阻止なんてできなかった。
持主のカズが「仕方ないですね」って、笑って許すから、反対もできない。
だからせめて、助手席に陣取っている翔くんに意見した。
O「……うしろ、座って」
S「智君ごめん。俺、ナビするから」
N「どっか行くの?」
S「ああ、ニノの家の近くによさげな店見つけたから……」
A「そこでごはん食べるんだよね~」
M「ビールがウマいらしい」
N「へえ~♪」
『ビールがウマい』の一言に、カズのテンションが上がった。
2人だけの甘い時間を邪魔され、助手席さえも翔くんにとられた道中はテンションガタ落ちだった。
「夜までおあずけか……」とつぶやく声は誰の耳にも届かなかった――。
――1時間半後。
翔くんがリサーチした店は、店長が趣味で営業しているカフェレストラン。
店からせり出したテラスの先がすぐ海になっている。
利益を上げることが目的じゃないから、全体的にのんびりした雰囲気。
だけど店自体が木材で建てられていたりと、そこかしこにこだわりがつめこんであった。
だけど店自体が木材で建てられていたりと、そこかしこにこだわりがつめこんであった。
海のすぐ側に建つその店からは、潮の香りとともに食欲をそそるいい匂いがしている。
……さすが、翔くんだ。
お店に気を取られていたおれは気づかなかったが、お店の目の前に床屋があるのを発見した松潤が、おれの肩に腕をまわしてきた。
そのままコソコソと内緒話を始める。
M「髪、切ってこいよ」
O「ヤダよ」
M「ビールはリーダーが合流するまで待ってるし、それにさ……」
O「なんだよ?」
M「髪切って、男前度があがったところをアピールすりゃ、ニノのハートを鷲掴めるぜ?」
O「……」
無意識に耳がピクピクッと動く。
にやにや笑う松潤を横目に……、無言で床屋へと足を向けた。