こんにちは。
糸島薬局の古賀です。
熱中症対策には、
スポーツドリンクを用いるという話も、
よく聞きます。
最近では、
スポーツドリンクに含まれる糖質が多いので、
薄めて使うように、という指導もあります
糖質を含んだ飲料は、
腸管での吸収を促進します。
また、
ブドウ糖だけ、
あるいはナトリウムだけの溶液より、
それら両方を含んだ溶液のほうが、
水分の吸収が早いことが、
実験で明らかになっているそうです。
ただし、
糖質の濃度が10%以下の時、
胃から腸に飲料が送り出される速度に差はありませんが、
これを超えると、
遅くなることも実験で明らかになっているそうです。
体液に近い浸透圧の食塩水は、
水よりも水分の吸収が早いということも、
1960年代の実験で明らかにされています。
現在のスポーツドリンクはアイソトニック(浸透圧が等しい)とされているのは、
この結果に由来します。
スポーツドリンクが吸収が高いといわれるわけは、
アイソトニック、食塩濃度が胃での吸収を高め、
糖分が腸での吸収を高めるという理屈です。
しかし、
現在、スポーツドリンクに含まれる糖分は、
飲みやすさに寄与する部分も大きいのです。
すなわち、
糖分濃度が高すぎるものがほとんどだと思われます
そのため、
スポーツドリンクを熱中症予防に用いる場合、
2倍以上に薄めて用いるのが、やはり良いでしょう。
すっかり暑くなりました。
外出時には適切な飲料を用意して、
熱中症対策をしっかりとされてください