ハチのムサシは死んだのさ | うらみやび!

うらみやび!

俺の魂の叫びをきけ

 

これはもうかなり昔の話

 

あの人は本当にもう居ないのか

未だにそんな事を考える

ブログでしか繋がりがなく

ある日いきなり更新が途絶えた

 

ブロガーという生き物はいきなりに

更新を途絶えさせる事のそれ自体は

とくに珍しい事ではないのだけど

 

共通の知人伝てにあの人の状況が

あまり良くないのだと聞いた

何を出来る事があるわけでもなく

ただ不安な日々は淡々と続いてゆく

 

数日後にその知人から朗報が入る

なんとか峠は超えたのだと

何かあればまた連絡をする。

安堵した、本当に良かったと

 

 

数日後に私とは面識はないが

当人と繋がりがあるブロガーの方が

記事を通してあの人の死を告げた

 

 

理由や背景に何があったかは

知り及ぶところではない

何かしらの事情はあったのだろう

正直なところ自分に湧いているのが

怒りの感情かそれすらもあの時は

わからないほどに困惑していた。

とはいえ、なるべく平静を保ち

真偽を知人に問うた

 

思いがけない言葉が帰ってきた

なぜ自分の言葉が信じられない

彼は激高していた。

最終的に支離滅裂なことを言い出し

それ以来言葉を交わしていない

 

今日に至るまでなにが真実かを

知ることは出来ていない

とはいえ、この状況から考えるに

やはりこの世にはもう居ないのだろう

真実などはこの際どうでもよいのだ

 

季節の変わり目はふと君を思い出す

この時間が少しでも君への手向けと

なることを切に願う。

 

 

名前も声も知らない君よ、

この先も君を忘れる事はないだろう

だから君も私を通り過ぎていった

人達と一緒に私が立ち止まっている時

一緒に背中を蹴り飛ばしてくれ

 

 

ハチのムサシは死んだけど

実は誰も知らない山奥で

修行をしながら生きていたんだ

君もハチのムサシだったら

よかったのにな