智絵と綾芽が通うN高等学校――ここでは噂されるのは「キミの軌跡」という名の「呪いのゲーム」だった。
「裏切ったよね？あたしを。約束、守らないじゃない？」
「そんなつもりなんかじゃなかったのにっ！」
ある日を境に――日常は崩れていく。
２人の自由を奪った呪いの正体は何？
あなたは、謎を解き明かせますか？
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実際に人々は消えていく。行方不明になっていく。
配信されるそのメールに返信すると、自身が所持するゲーム機の画面に「キミの軌跡」という文字が浮かび上がる。セットしてあるゲームソフトは起動せず、スタートボタン以外は反応しない。
「キミの軌跡」という名のゲームをプレイすると、プレイした人間は必ずこの世から消えるらしい。
そして奇妙なことに、個人によって「キミの軌跡」は、内容が全然異なるらしい。ある人はRPG風、違う人はシュミレーション、という感じに、ジャンルが異なる。プレイしたことのある人間の証言によると「プレイした出来事が実際にそうなる」らしい。つまり、ゲームの中で「A子」という名の少女が消えた場合、現実世界で「A子」にあたる人物が死んでしまうということだ。
ならば「キミの軌跡」という名のゲームは未来を予知するゲームなのかといえば、そうでもないらしい。いってしまえば「プレイヤーが未来を変える」らしい。つまり、プレイヤーは神なのか？と疑問に思えば、またそうでもないらしい。プレイヤーが望んでもいないのに、勝手に環境が変わっていることも有り得るらしい。
そして、ある期限を境にして、「キミの軌跡」がプレイできなくなり、通常のゲームソフトがプレイできるようになる。
しかし、それから３日以内で、プレイしていた人間は行方不明になる―――。