”Eyes On Meと大阪市を廃止する住民投票” | よくいうかいえ ( Cahier)

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古布リメイク作家のつれづれ日記

 今日も三橋貴明氏のブログで政治・経済を学びます。

 

<”Eyes On Meと大阪市を廃止する住民投票”>

 

冨田宏治先生(関西学院大学教授)に、
「誰が維新や大阪都構想(と称する大阪市廃止構想)を支持しているのか?」
 について、教えて頂いたことです。 


 すなわち、乱立するタワーマンションで暮らし、会社の都合などで、大阪に住んでいる、どちらかといえば所得が高い層が圧倒的に維新や都構想を支持している。


 逆に、元々、大阪に住んでおり、地域の共同体に属している住民が反対している。

 

 実は、11月1日に大阪で行われる住民投票は、「サムウェア族 対 エニウェア族」の戦いなのです。つまりは、ブレグジットの国民投票と全く同じ構図です。

 


 同時に、大枠では「ナショナリズム 対 グローバリズム」の戦いでもあります。

 

 130年の歴史を持つ政令指定都市「大阪市」の廃止に反対しているのは、上図の左側の「考え方」を持つ人々です。ナショナリズムではなく林先生式に「共同体主義」でも構いませんが、人間は一人では生存できない。自分たちが所属する共同体がなければ、権利を認めてもらえず、生産性高い経済を実現できず、安全保障も確立できないという「現実」を知っている人々。

 

でも、共同体って、何? と、思われた方が少なくないでしょうが、共同体という言葉が難しければ、仲間意識です。そして、共同体に属する人々の仲間意識を醸成する一つのツールが「文化」なのです。

 

 AさんとBさんが、ある文化で繋がり、BさんとCさんが、別の文化でつながる。文化により、仲間意識を醸成され、それが共同体、さらには「国民意識」へとつながる。


 だからこそ、ナショナリズムは文化的です。同時に、文化を「カネ」で換算しようとするグローバリズムは、野蛮的なのです。
 

「文楽? 儲からんだろ!」
 といった理由で、補助金をカットした「野蛮」な元・大阪市長が始めた大阪市廃止構想の住民投票が、間もなく再び行われようとしています。


 大阪市民だけの問題ではありません。わたくしたちは今、「文化的」「共同体的」な社会を「野蛮的」「個人的」なものに、本当に造り変えて良いのか。それを、世界最古の国家である「日本国」の国民として問われているのですよ。