サカナクションの新曲「いらない」。
この曲を最初聞いた感想は「おお、山口さん珍しく恋愛の歌か?しっとりしてていい感じだ」だった。
でも、何度も聞いていくうちに違和感が生まれてきた。
山口さん、特定の誰かのことを歌わないって言ってたな。
え?じゃあこれって恋愛の歌じゃない…??
そんなことを考えながら妙に頭から離れられないメロディーを聞いて楽しんでいた。
あ、これ鬱病のことを歌った詩だったのかと気が付いたのはMVを見てから。
やたらと派手な女の人(すごくダンスも演技も上手!)が登場。
やっぱり別れ話なの?と思ったけど違う。。
この女の人そのものが、「うつ病でどうしようもない部分」だったんだと。
だから、「頭の裏側でバタバタするからどうにか抑え込みたくて」だったんだ。
そもそも、冒頭の
「暗い部屋 転がる黒いヘッドフォン」
「確かに瞼は閉じてた」
これって、鬱の嫌な症状に目をつむりたくて外を遮断してるんだよね。
なのに、「恐ろしいくらいにのめり込んでるよ」なんだよね。
これ聞いてすごく私もそうだな、って感じた。
私の鬱が他の人と比べてどれくらいの状態だったかは分からない。
分からないけど。
当時のことを振り返ると、幽体離脱した私が私自身のことを見ていて、
「そっちじゃないのにどうしてそっちに行くの?!」って
いうことを聞いてくれずに暴れてるような感じだったのはとても覚えてる。
今の自分じゃ絶対選択しないことを選択してたし、思考がおかしかった。
だからこそ、鬱のことを「要らなかった」んだし、もう切り離せないから「知りたい」に変わっていったんだろう。
すごく深い詩だ。
私も鬱から回復したけど、元の自分には戻れなかった。
でも、だからこそ気付けたこともある。
この、「いらない」の歌詞みたいに、
苦しかった経験にも意味があったのかもしれない。