お久しぶりです。kinsateです。
1年ぶりです。たまにこうやって更新していきます。
以下、最近の初音ミクCMについての記述。


■はじめまして初音ミクです!

ふと口ずさんだ
 フレーズを捕まえて
  胸に秘めた言葉乗せ
   空に解き放つの―


───なんてどっかで聴いたことあるフレーズ。


そうです。GooglechromeのCMです。
たまに自分も取り上げてましたが、ボーカロイド「初音ミク」です。
CMの曲【Tell Your World/livetune feat.初音ミク】、世界で217国配信だとかでやたら話題に
なっているものです。

今回の話題はこれ。

しかしこの初音ミク、中々面白い存在であるんですよね。
こいつをどう見るかによって、色々な切り口で語れるという。

そもそもボーカロイド(初音ミク)って何よ?ってな人もいると思いますが、
簡単に言ってしまうと『2007年8月31日にクリプトン・フューチャー・メディアから発売された音声合成・デスクトップミュージック (DTM) ソフトウェア』というのが回答です。

なぜそんなソフトウェアがガガやビーバーさんと並んでGooglechromeのCMに使われているのか。

■第二次DTMブーム

やはり根幹はここです。なんだかんだ言ってもDTMですから。
デスクトップミュージック。
簡単に言ってしまえば、パソコンを利用して打ち込み音楽を作る、というだけのものなのですが、
90年代中頃~後半位にブームがあったわけですよ。
昔はよく自作HPにMIDIとか置いているHPが多かったのですが、某権利ヤクザの活躍で
廃れていっていたんですよね。せっかく回線が安く早くなって盛り上がろうとしていたところを。
自分は聴き専でしたが、どんどん置いてあるサイトが少なくなって悲しかった覚えがあります。

で、そんな廃れていったDTM。2007年に第二次ブームがやってきました。
そうです。DTMソフト初音ミクの発売をきっかけに第二次DTMブームがやってきたのです。
わーパチパチパチー。

元々ボーカロイドには男性ボカロの『KAITO』、女性ボカロ『MEIKO』という物があったんですが、
そこまで売れてなかったんですよね。
技術的なものもあったけど、KAITOは売れず、それより売れ、大ヒットと言われていたMEIKOもせいぜい3000枚くらい。
そんなもんだったんです。ただ、まあMEIKOでかわいい声とある程度のキャラ絵で売れるという認識があった訳で初音さんはあんな感じで発売された訳です。
目論見は成功し、技術力のアップ、パケ絵で初年度は4000枚位売れたそうです。初音さん。
パねーな。

■胸熱コピペ

566 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2007/10/18(木) 13:43:59 ID:TSmnCLDo0
>>418
これすごすぎだろw
このソフト使いようによっては、音楽業界とか
ひっくり返る要素があるのかもな。そうじゃなきゃ
ここまで検閲まがいなことはしないと思う。

623 名前:名無しさん@八周年[] 投稿日:2007/10/18(木) 13:46:49 ID:na4SfZ+90
>>566
ひっくり返るよ、当然
だって、今まで
曲作る→歌詞作る→歌手探す→スタジオ借りる→レコーディング→TVかラジオに頭下げて流してもらう→

曲作る→歌詞作る→ミクさんお願いします→ニコニコ
になるんだから

723 名前:名無しさん@八周年[sage] 投稿日:2007/10/18(木) 13:52:33 ID:ydA2Ce+H0
>>623

何か胸が熱くなるな。
新しい技術の夜明けを見ているようだ
-----------------

ちょっと信者過ぎてキモいですが。
ただ、言ってることはそんなに外れてるわけではなく。

第二次DTMブームのベースというか、起爆剤というか。
曲を作ったらやはりそこには発表する場所がなければつまらないわけですよ。

ちょうど、技術の進歩と「Perfume」等のブレイクが時代に合ったんでしょう。
それに昔みたいに聴く曲が偏らず多種多様な音楽を聴くという文化がなりたったあたりで
DTMに対しての聴き手側のハードルがかなり下がっていたところに、
発表の場としての『ニコニコ動画』『Youtube』の存在はかなり大きいと思うんですよね。
DTMは生音の楽器と違ってライブとかはしにくいですよ。機材も高いですし。
そもそも顔出してまでやりたい、という人やリスクを考えるとそんな簡単にライブなんて出来ないわけですよ。
ましてやCDデビューなんて夢のまた夢。
でも発表したい!人のリアクションが見たい!
そんなところに『ニコニコ動画』と『Youtube』。
電子データ、ましてやワンクリックでアップロードが可能であり、聴き手のリアクションがすぐにもらえる。
ボーカルがいなくても歌を吹き込める、曲が発表できる。
DTMをやっている人にとっては理想的環境じゃないでしょうか。
ハードもソフトも回線も値下がり、品質が上がりDTMを始める敷居も低いわけですし、
そりゃブームにもなります。楽器弾けなくたって曲作れるわけですしね。

■WEB2.0という概念

ティム・オライリーによって提唱された概念。この概念の提唱により、何がWEB上に起きたか。

情報の送り手と受け手が固定され、送り手から受け手への一方的な流れであった従来の状態が、
送り手と受け手が流動化し、誰でもがウェブを通して情報を発信できるように変化した

これがWEB1.0からWEB2.0への変化をかいつまんだ説明なんだが、
つまりは、情報発信が今まで送り手のみだったが受け手(=消費者)も自由に情報を発信出来るようになった
(ex.ロボット型の検索エンジン、SNS、ウィキ、巨大掲示板、ブログ等)という事である。

この概念により上記サービスが発展し、プラットフォームが出来、誰もが簡単に情報発信を出来るようになった。
上で話題にしている『ニコニコ動画』『Youtube』もそこからの産物である訳で。
このWEB2.0という概念によってWEBは爆発的に進化を遂げているのだ。

■クリプトンの功績

ここでDTMブーム、ボカロブームが起きた最大の理由としては、発売元の『クリプトン・フューチャー・メディア』の
初音ミクに対するスタンスが良かったのだと思う。
あるblog記事でこのスタンスについてのわかりやすいものがあったので、URLを貼るが(http://hokkaido-shohousen.seesaa.net/article/240111900.html)
、どういうスタンスなのかというと、

・企業側でキャラ付けをしない
・クリエイターやユーザーと一緒に作り上げる
・クリエイターに不利益な事が起きそうであれば揉め事に首を突っ込み解決策を探す

というようなスタンスなのである。

なんとも企業の対応とは思えない位お人よしな対応ではあるが、この対応が功を奏し、
ブームが起き、経産省に表彰され、アメリカでライブを行い、GoogleのCMに採用されるという状況を引き起こしたのであろう。

良く初音ミクを表す言葉に「ヴァーチャルアイドル」という単語を当て嵌められるが、今までのヴァーチャルアイドル対して流行らず、
消滅をしていったものばかりである。覚えている人、知っている人は少ないかもしれないが、伊達杏子とかテライユキとかが挙げられる。
この辺と初音ミクの違いは何なのか。
それは、「ユーザ(受け手)」がキャラを作り上げていった、という点だろう。
一方的に押し付けられるもの、共に育てていくもの、この違いはかなり大きく、やはり自分たち(=ユーザ)が作り上げてきたというモノの方が
愛着は湧き、不自然さを感じないわけです。
クリプトンが用意したものは、ソフトウェアとキャラデザイン、少しの土壌だけなわけです。
つまりはネギもってたり、性格的なものが着いてるのもユーザが勝手にコミュニティの中で付けていき、認知され広まり、半公式化したというモノなのです。
SNSが流行っている世の中、やはりそういうものの方が流行るわけですね。

■たくさんの点は線になって いくつもの線は円になって

過去に私が書いた「読書バカ一代」や「暇つぶし創作論」や過去のログを漁ると出てくる私の持論ですが、
人は影響を与え合い、吸収し、吐き出し、また別の影響を誰かに与えるという事。
特にこれは他人への表現、という意味ではど真ん中の作品・創作物を生むという行為ではかなり大きい話なんですよね。
例えば、エヴァの「綾波レイ」。
大槻ケンヂが筋肉少女隊時代に創作した「何処へでもいける切手」→キャラデザイン担当の貞本がこの曲を聴いて「綾波レイ」を生み出す
→BUMP OF CHIKENが「綾波レイ」をテーマにした「アルエ」を生み出す
といった様な事例は影響を与えるという意味では面白い事例だと思う。この影響元の大槻ケンヂは様々な文学に影響をされている、
と考えると【影響】はバカにならないのである。
特に初音ミクはこの影響が与えに与え、初音ミクを中心に数々の創作物が生み出されている。
誰かが曲を上げ、その曲に影響されだれかがまた別の動画を作り、別の誰かは踊ったり歌ったりし、又別の誰かはPVを作り、CGやイラストが生まれ、
ストーリーが生まれ、それに影響されまた新たな曲が出来る。それは人種、国境、年齢問わず影響されていく。
誰かがアウトプットしたものが誰かにインプットされ、又アウトプットされ、インプットされる。
このスパイラルによって新たなアプローチや才能が発掘され、技術やスキルが進化し、又新しいものが生まれる。
初音ミクを中心としてクリエイターとして、創作物として、今までに無い以上のスピードで好循環を起こしているのだ。

■Googleが目指すモノと初音ミク

GoogleChromeのCMのメッセージとしては「WEBで起きた素晴らしいストーリー」というものが基盤である。
Googleの企業理念(http://www.google.com/intl/ja/about/corporate/company/tenthings.html)が掲げる10の活動理念を読むとわかるのだが、
Googleという企業はWEBを利用し、情報で革命を起こそうとしている企業である。
以下にGoogleの10の企業理念を抜粋する。

--------------
1.ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。

2.1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。

3.遅いより速いほうがいい。

4.ウェブでも民主主義は機能する。

5.情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。

6.悪事を働かなくてもお金は稼げる。

7.世の中にはまだまだ情報があふれている。

8.情報のニーズはすべての国境を越える。

9.スーツがなくても真剣に仕事はできる。

10.「すばらしい」では足りない。
---------------

WEBをきっかけに、現実世界へ影響を与えていく。そして、みんなで一つの物を作り上げる。
CMの最後に出てくる「Everyone, Creator」の言葉は初音ミクのバックボーン、環境、土壌、思想が
Googleの精神と合致した理想的な例の一つなのである。

■Tell Your World

今回のテーマとしてはネットと初音ミクとクリエイターの関係において記述をしてみた。
いつも通り深夜のテンションと思いつきで推敲もせずに書いているので読みにくかったらごめんなさい。
言いたいこととしては、ネットとクリエイターの力は凄いんだぜ!ってことです。
そしてその裏には色んな人が支えているんですよね。
だからSNSやWEB、創作(クリエイター)の融合というものはワクワクするし、無限の可能性を感じられずにはいられない。
いつかは廃れてしまうものではあると思うのですが、今はこの流行りに乗るのが一番面白いですよ。本当に。

GooglechromeのCMを作った人へのインタビューが載ってる記事(http://mitaimon.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/chrome-miku.html)も
あるので、こっちも是非読んでほしい。凄く面白いんですよね。

という訳で今回は初音ミクについての周辺と創作物についてのお話でした。
ここまで読んだ人はお疲れ様です。そしてありがとうございます。ではまた。



-------------
Tell Your World
-------------
Lyrics kz
Music kz
Vocal 初音ミク (Hatsune Miku)
-------------

形のない気持ち忘れないように
決まりきった レイアウトを消した
ふと口ずさんだフレーズを掴まえて
胸に秘めた言葉乗せ 空に解き放つの

君に伝えたいことが 君に届けたいことが
たくさんの点は線になって 遠く彼方へと響く
君に伝えたい言葉 君に届けたい音が
いくつもの線は円になって 全て繋げてく
どこにだって Ah...

真っ白に澄んだ光は君のよう
かざした手の 隙間を伝う声が
ふと動いた指先 刻むリズムに
ありったけの 言葉乗せ空に解き放つの

君に伝えたいことが 君に届けたいことが
たくさんの点は線になって 遠く彼方まで穿つ
君に伝えたい言葉 君に届けたい音が
いくつもの線は円になって 全て繋げてく
どこにだって Ah...

奏でていた変わらない日々を疑わずに
朝は誰かがくれるものだと思っていた
一瞬でも 信じた音
景色を揺らすの
教えてよ 君だけの世界

君が伝えたいことは 君が届けたいことは
たくさんの点は線になって
遠く彼方へと響く
君が伝えたい言葉 君が届けたい音が
いくつもの線は円になって 全て繋げてく
どこにだって Ah...

http://www.youtube.com/watch?v=MGt25mv4-2Q



--------------
紹介HP
--------------

瀕死の北海道経済への処方箋ブログ
お人好し加減が吉と出たクリプトン・フューチャー・メディア
http://hokkaido-shohousen.seesaa.net/article/240111900.html

みたいもん
Google「Chrome」新CMが「初音ミク」である理由を作った中の人に聞いてきた
http://mitaimon.cocolog-nifty.com/blog/2011/12/chrome-miku.html

Google
Googleの理念
http://www.google.com/intl/ja/about/corporate/company/tenthings.html
--------------
文字数:4937字
記述時間:3時間35分
--------------