病院へ向かうタクシーの中で


「よくがんばってるね」


という声がにゅるっと脳内に入ってきた。





咄嗟に


これは未来の自分からのエールだ判断した。




別にがんばってるつもりもなく

粛々と母親業をやっているだけだけど、

未来から振り返ると今の私はがんばっているのかもしれない。





先日観た映画『すずめの戸締まり』のように、過去現在未来の自分が重なり合う点があるような気がしている。







23日、小児科の隔離病棟の個室で息子と過ごしています。



3年前に生後1ヶ月の息子と入院したときと同じ個室です。




あのときは全然泣き止まない息子を抱えて本当にしんどかったなぁ。


辛いと言葉にするのが痺れるくらい気を張って心に抱えていたなぁ。


壁に貼ってある動物のイラストを眺めることが心の拠り所でした。








それに比べると今回の心持ちは本当に軽いです。




息子は3歳になって話もできるし。

私の体は元気だし、

23日息子のお世話のことだけを考えればいいのですから。




小児病棟は大半の子が付添なしで、ひとりで入院していて、

常にどこからか泣き声が聞こえています。




3年前はそういう子たちを見て

「大変だな、かわいそうだな」と思ったのを覚えています。




いまは全くかわいそうだと思いません。

みんな生きていて命を全うしています。

それぞれの人の最前線がいまここにあります。

もちろん私も。




今回の付添入院を通して行き着いたのは

「これでいいのだ」という安寧の場所でした。



医療従事者、病院勤務の方々には本当に尊敬と感謝しかありません。

おひとりおひとりがヒーローだなと仕事ぶりを見て胸熱でした。




きのこちゃんきのこ