今日は本当にあたたかい一日でしたね。

長崎では桜が全国1番乗りで桜が開花したそうです。

田舎から東京に帰る電車内でこの文を書いているのですが、ドアが開くと時折鶯の声が聞こえます。

もう春だな~なんて春の訪れに想いを馳せながら、電車の窓の外をぼーっと眺めているとちょうど1年前のある出来事が蘇ってきます。


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ちょっと長くなりますが、気持ちの整理も兼ねて回想していきたいと思います。4/1から社会人になるので、1人の男が前だけ向いていける社会人になるために協力していただけると幸いです。

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1年前の私も今と同じように電車に揺られていました。

前日に学校の友人と宴会をしたのでお酒も少し残っていて疲れ切っていたこともあり、目をつぶってスマホでお気に入りのロックバンドのアルバムをリピートでずっと聴いていました。電車の揺れが揺りかごのように感じられて眠りにつきそうになった時、ポーンとLINEの通知音が流れました。




寝起きの時のイライラした気持ちでラインを開くと母からでした。寝起きのイライラに合わせてさらにイライラが加わり怒りがピークに達しようとしました。

というのも今回学校を休んでまで実家に帰ることになったのは母から「父の様子がおかしいから直ぐに来て欲しい。自分を病気だと言い張ってすぐに救急車を読んでしまう。助けて欲しい。」という内容の電話がかかって来たからです。もともと神経質で頑固な父だったのでいつもの事だろうと思いました。父の神経質のせいで振り回されることも多々あったので呆れ果ててイライラしていたのです。母からのLINEを開くと一言「早く来て」でした。安定の既読無視でそっと目を閉じました。 



眠りから目を覚ますともう実家の最寄駅の近くまで来ていました。慌てて荷物をまとめて、最寄駅で降りると目の前の畑から堆肥やら農薬やらの臭いが鼻をつきます。この臭いを嗅ぐと地元に戻って来たことを実感させられます。家までの道は農道なのでこの臭いに包まれながらとぼとぼと歩いていきました。



散々文句を言ったものの実家に着くとやはり落ち着きます。安心感でリラックスした状態で実家のドアを開けると愕然としました。


目の前には憔悴しきった母がおり、家の中は外のような鼻につく匂いで充満していました。いつもと違うただならぬ気配に一気に緊張が走り、心臓がドクドクと激しく動き始めました。

私の顔を見た母は「臭いでしょ。お父さん、最近、お漏らししちゃうのよ」と言いました。この家中を覆っていた臭いは父のおしっこの臭いでした。この時点で私の頭の中は真っ白です。あまりに唐突に色々なことが起こりすぎていてパニック状態でした。ついこの前までの僕の知っている実家では無くなっていたのです。

21の僕にはこの現実を受け止めることが出来ませんでした。



玄関で立ち尽くしていた私は母に手を引かれました。母に連れられて居間に行くと父がいました。父の姿を見た瞬間、あまりのショックに全身の力が抜けてしまいました。

正月にあった時とはまるで別人のように痩せ細っていたのです。目の焦点もあっていないし、じっとしていられないのかウロウロとしています。

何とか父と話そうと精一杯いつもと同じ声で「ただいま」というとか細い声で「大丈夫、大丈夫」と返ってきました。父の声を聞いた瞬間涙が一気にこみ上げてきました。一家の大黒柱として家族を支えてくれた力強い男の声ではもうなかったからです。父の前で泣いたことのない私はここでも必死に涙を堪えます。泣かないように血が出るほど唇を噛みました。人間、こんな時でも反射的に体面を保とうとするんですね、、、


痛みで少しクリアになった頭で私はこれからどうすればいいか必死に考えていました。



続く

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自分の体験したことを文章にまとめるのってこんなに体力つかうんですね^^;

今日はちょっと疲れてしまったのでまた後日続きを書きます。

長文&拙文ですが、お付き合いいただきありがとうございました。