38)善光寺の柱の階段 | 木の家散歩

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田舎に帰ったついでに7年に一度の
ご開帳が始まった善光寺へ参拝。

お膝元に生まれながら、ご開帳の時期に
善光寺に参拝するのは実は初めて。

今の本堂を再建した松代藩から寄進による
45センチ角、長さが10メートルの回向柱(えこうはしら)に
触れてきました。

秘仏の本尊に変わって、7年に一度公開される前立三尊像に
錦紐で繋がっています。

 

この回向柱は角塔婆とも呼ばれて、良く墓石の脇に
板に戒名を書いた卒塔婆を供えますが
それが柱になったようなものです。

この柱はご開帳が終わった後はどうなるのかと言えば
境内の西の一角に建てられています。

 

一番左の柱が7年前のもので、だんだんと低くなるにつれ
時代が遡っていきます。

 

右に行くにしたがって地面に埋まっていくように短くなっています。

おそらく地面に埋められている部分から腐食していくので
時期を見て、下の部分を切り取って埋めなおしているのではと
想像していますが、分かりません。

数えると、11本ありますので、一番短いものは
77年前ということになります。

切り出された柱は杉のように見えましたが、100年近くの
樹齢でしょうから、外部に晒されても自分の歳はまでは
残っていることになります。

木の家もそうであって欲しいと、願っています。