出社すると、本が刷り上がってきていた。ものすごく感動するかと思ったが、それほどでもない。 なんども出力し、見ていたからだろう。とはいえ、しばらくの間、何度も見たページを何回も眺め、お気に入りのページなんかをめくると、口元が緩んだ。
 本という形になってわかったこともある。ノドと言われる本を開いたときに真ん中になる部分にページをまたいで絵が来ると、見にくいことだ。平面レイアウトで見ると、かっこよくても、製本されるとう~んとなる。元から言われていて、気をつけてなるべく真ん中には情報を入れないようにしていたが・・・やはり。。もともとの設計(ラフ画)と、少し違う印象になってしまった。
 ただ、反省してももう本は今さら変えられない。
「誰だって後悔が残らない本なんてないんだよ」
 と、きたざわさんが以前言っていたのを思い出したが、まさにその通りだ。そのときはよくても、こうして見ると、あーそこももっと変えられたのにと思う。締め切りがなければ、いつまでもやってしまうことだろう。

 同時に、お世話になった多くの方へ感謝の気持ちも湧き出た。お仕事をしてただいた方に送るため、一冊一冊封筒に入れる作業も慎重になる。宛名を書くときなどは、一筆一筆感謝の気持ちを込めて書いた。

 その後、弊社のTさんの抱えている本が佳境を迎えているので、お手伝い。校正や、目次づくりなど簡単な作業が中心だが、基本だ。自分が人に手伝ってもらうときのためにも、直しつつも、校正記号を覚える。目次づくりも、間違いがなく、あとで変更が少なくていいように工夫。

 ランチ?できたざわさんと、これからの戦略や夢というか今後の目標を語った。こういう時間ってすごく勉強になるし、大事だと思う。アイディアはどこから生まれるかわからない。
 よし、また次の本に向けて、心機一転頑張るぞ~。