概要
ダークファンタジー×青春小説
子供視点


感想
凄く面白かった!!
若干ライトノベル調だったけど、情景がすんなり頭に入ってくるし、とても読みやすい。
久しぶりに清々しく読み終えることが出来た。

読む人が子供か大人かで受け止め方が変わってくると思う。私は大人視点で読んだので、色々と複雑だった。
子供を信じたい気持ちと子供を心配する気持ち...今なら子供達の行動を止める側になるだろうな。


以下ネタバレ含む

上下巻で別れていたのだけど、上と下で世界観の大きさに凄い差が。下巻はさながらスティーブキングの様な世界観であった。(キングほどダーク過ぎないけど)

最初の美術用語は、後半は空気だったけど、そこは置いといて、最後までの疾走感が良い!
先生⇒市長⇒謎の存在⇒黄泉の国とか良いステップアップだった。

でも、ゴンさん描写とマモルくんの「そうくるか」描写は、ちょっと読んでて恥ずかしかった。
最後まで日比野のおっちゃんだけが達人みたいな形で良かったのに。
でも、子供の笑顔が大事という最後は良かったね。

前半はホラー。
後半はファンタジー。
最後は青春、という感じ。

刑事さんが最後空気だったけど、文庫本化の特設ページに、追加読み切りがあって、これで本当に完結した感があった。やっぱり最後は大人が頑張らないとね。

でも、占い師は結局誰だったんだろう?女の先生かな?
概要
犯罪小説
詐欺師集団


感想
よ、読みやすい...。
途中までは凄い面白かった。
京極夏彦の「死ねばいいのに」に似た匂いがする。
しかし感想は「悪い意味で普通」。


以下ネタバレ含む

いや、駄目じゃん。
駄目じゃん、ともちゃん。
何も解決しとらんよ。
みっちゃん、そのお金絶対使わんよ。
それか使ったら、キャッシュフローでいけないお金ってバレバレじゃないの。
駄目じゃん、ともちゃん。

途中までは凄い良かった。
それはそれは名作の香りがしたよ。
でも、後半から失速。
以下の感じだったら、とても良かったのに。

1:悪人からしかお金をとらない
⇒キャバクラ店長と警官からのお金巻き上げは相手に非なんて一つもないじゃないの。最後のページのみっちゃんの回想そのままなんだけど、どうもいかん。もっとこう...五右衛門的ヒーロー小説が良かった。

2:途中のホテルの会話をカット
⇒そこまでは謎の暗躍組織みたいで良かったのに、一気に安っぽく...。なによアフリカ象って...。いいじゃん、理由は「孤児院救いたい」ってだけで。あえて語る必要はなかろうて。

3:五千万はみっちゃんに渡すのではなくて、銀行に直接
⇒ここが一番消化不良。どう考えてもバッドエンドじゃん。電話のシーンに「督促の話ですが、匿名の方から五千万頂いたので、無しになりました。」を追加すれば五右衛門的で綺麗じゃん!そんで、その後裁判にすればラストに綺麗に繋がるじゃん!よく分からないデリヘルに500万使ってる場合じゃねーよ!!

何だか題材も良かったし、書き方も読みやすかったので非常に残念。ともちゃんは「出所したら」とか言ってるけど、間違いなく出所したら殺されるよね。

あと仲間の描写が弱い!
描写弱いなら書かなきゃいいのに。
途中の彼女登場は必要?
デリヘルも必要?

帯に「予測不可能の感動的なラスト、涙なしでは終わらない犯罪小説!」とありましたが、「犯罪小説!」しか当てはまりませんでした。

惜しい...非常に惜しい...。
概要
刑事物小説
埼玉県が舞台
スナック「ラザロ」の関係者が殺人事件に巻き込まれる。遺体にはある共通点が...

感想
本屋での煽りが「読み終わった後に表紙を見たら、怖くなりました...」とあり、興味をそそられ購入。
序盤の風景描写が若干読み辛かったが、後半は引き込まれる様に読めた。
しかし、全体的な評価としては「そこそこ読める」程度。オチにもう一つパンチが欲しかった。


以下ネタバレ含む

いえーい、ピースピースチョキ


実は本屋のPOPにはもう一つあって「御巣鷹山で一体何が!?」という煽りが...ネタバレじゃねーか...
そんで、序盤でそのPOPを思い出してしまった...勘弁してくれよ...

読んだ感想としては率直に「確かに現場で空気読まずにピースしまくる子供がいたからって、殺害までするのはやり過ぎじゃないの?」でした。

これが
「人命の尊さを教えようとしたが言っても聞かず、更に侮辱の言葉まで出てくるクズ人間なので、よし、死んでもらおう」とか
「子供の責任は親の責任。親に責任をとってもらおう。ちょっと悪いけど、僕正義感超強いから死んでもらおう。」とかだったら、納得できるのだけれどなぁ。

しかも、最後は爆殺とか。
やり過ぎだよね。子供は過ちを犯すものだもの。それはいけないことだと教えようよ。

しかも終盤の情報小出しは良かったのに、若干伏線投げっぱなしが幾つか...
中学の同級生だから何!?
花緒は何!?
百科事典は何で!?
駐在さんの奥さんの下り必要!?
山ボーイの描写長くない!?
そんなのが一杯!!

どこかにヒントがあるのかな...もう一回読もうかなぁ。

若干消化不良。でも、もう一回読み直すと評価変わるかも。

あと、正直123便は欠片でもネタにして欲しくないです。(それを善を説くのに使うのでも)

正直、他のなんでもいいじゃん。なんで御巣鷹山とか実際の地名使うかね。仮想の噴火でも、火事でもいいじゃん。
それがそれである理由は何一つない。そういうの少しでも鼻に付くと、自分は駄目です。だから「そこそこ読める」程度。正直、他人にはオススメしないかな。
概要
館シリーズ第八弾。
兵庫が舞台の殺人事件。
小学生視点。

感想
あまり館である必要が無い様な...
前作まで読んでなくても読めます。
ただ、前作まで読んでないと料金分楽しめないかと思います。

以下ネタバレ含む

悪い意味で普通だった。
館シリーズはすごい好きなので、期待し過ぎたのかもしれない。
密室殺人でもない。
俊夫以外の犯人像が序盤から見えない。
不必要な使用人の登場。
安っぽいオーメン。
うーん、正直がっかり。

ラストシーンはホラー落ちとして、想像が膨らんで良かった。
俊夫はあの後、リリカに乗っ取られたまま、あおいも取り込んだのだろう。
その後、三知也の足取りは都度調べてたのだろう。そして、最後のあのシーンに繋がる。うーむ、想像が膨らむ。

...とでも言うと思ったか!!
登場人物が噂通りのびっくりユーレイになっておしまい、なんてホラー落ち館シリーズに求めてねぇよ!!
こいつはハズレだよ!!

暗黒館で完結しておけば良かったのに。次回作に期待。