■強固な守備
2年半前にシメオネ監督が就任して以降、復活を遂げたアトレティコだが、その基盤となっているのが組織力と守備でのまとまりだ。
今季、4シーズンぶりにチャンピオンズリーグの舞台へ戻ったアトレティコは、ここまでの10試合でわずかに5失点しか喫しておらず、それ以上に見事な点として、バルセロナに対しては今季5度の対戦でわずか2失点にとどめている。
■存在感を失ったメッシ
アトレティコ守備陣の仕事で鍵となっているのは、世界最優秀選手に4度輝いているリオネル・メッシ(Lionel Messi)を試合から締め出し続けたことだ。
2013年5月まで、メッシはアトレティコと対戦した15試合で20得点を挙げていた。しかし、それ以降の両チームの対戦でメッシは、6試合で1度もゴールを挙げることができていない。
実際、アトレティコのメッシ封じが以前から機能しているため、FCバルセロナのヘラルド・マルティーノ(Gerardo Martino)監督は、敵地ビセンテ・カルデロン・スタジアム(Vicente Calderon Stadium)で行われた今回の試合では、本人が好む中央の偽9番のポジションではなく、よりスペースのある右サイドでメッシを起用したが、この試みは失敗に終わった。
■スペイン代表のなかで最も輝いたコケ
第2戦の唯一の得点は、試合開始からわずか5分で生まれ、ペナルティーエリア内でアドリアン・ロペス(Adrian Lopez)が頭で落としたボールを、タイミング良く走り込んだコケ(Jorge Resurreccion Merodio ''Koke'')が完璧なボレーで合わせた。
22歳のコケが、6月に開幕するW杯ブラジル大会(2014 World Cup)でビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督の率いるスペイン代表に入ることは間違いないが、今回の準決勝では2試合を通して、バルセロナの中盤に君臨する名選手たちをプレーで上回り、先発に入る力があることを証明した。
■カルデロンの大歓声
ここ数年、悔しい思いを続けていたアトレティコのファンだが、この試合では自分たちの役割を果たし、90分を通して選手の後押しを続け、チームをフィニッシュラインまで引っ張ってみせた。
シメオネ監督も「信じられない雰囲気だった。バルサの方は、こういう雰囲気になれているから影響はなかっただろう。しかし、われわれの選手には確かな影響があった。素晴らしく前向きなエネルギーをもらった」と語っている。
■違いを作ったアトレティコの選手層
アトレティコの勝利をいっそう際立たせているのは、チームの守り神と言えるジエゴ・コスタ(Diego da Silva Costa)を、準決勝ではほとんど起用できなかったという点だ。
スペイン代表のコスタは、今季の公式戦で通算33得点を挙げているが、準決勝第1戦の前半わずか30分でハムストリングを痛め、ピッチを後にした。
しかしながら、アトレティコはどちらの試合でも代わって入った選手が違いを作った。第1戦ではコスタとの交代で入ったジエゴ・リバス(Diego Ribas)が、敵地カンプ・ノウ・スタジアム(Camp Nou stadium)で30メートル以上の強烈なシュートを決め、試合の均衡を破った
