第7回インタビュー 株式会社石山(東京都)
「マグの相方」という、気になる名前の商品を販売している株式会社石山
(東京都台東区)を訪問し、関根社長にお話をうかがった。
●どんなことをやっている会社か紹介してください。
▲基本的には創業から履物、袋物、鞄、ファイルなどの芯材・板紙・洋紙
を提供している会社です。
そして、展開商品として、弊社の主力商材であるボンテックスを裏打ち材
として活用した内装材やマグの相方という商品にも力を入れているところです。
●御社のお客さまはどんな方たちですか?
▲履物、袋物製造業界の方たちです。また、マグの相方やボンテックスの化粧材
を通して雑貨及び建築関連問屋や住宅関連業者との接点も出来ました。
●現在、注力している商品は何ですか?
▲「マグの相方」というスチール(鉄粉)を含んだラバーシートです。
●「マグの相方」開発のきっかけはなんですか?
▲7年ほど前にアメリカで鉄粉を含んだ塗料を見つけました。
少し厚めに塗るようですがマグネットがくっつく壁面になり、これは面白いと思いました。
しかし、日本ではペンキの文化がまだまだ浸透していないので替わるものとして、
鉄板のシートに着想したのです。
鉄板では壁面内の施工は難しく、アレコレ考えているうちに鉄粉の入ったゴムシート
の存在をみつけ「コレだ!」と直感しました。
●その商品への「思い(こだわっていること)」はなんですか?
▲壁に穴をあけることなくモノを掲示できるのが大きな特長でしょう。
壁紙の裏側に貼られたマグの相方に対し、マグネットを使用して写真・パネル・POP
などを自由に掲示できます。
壁の表面もテープに剥がし跡やピンの穴の跡が残らず、きれいに保てます。
磁気がないので病院でも安心して採用いただけます。ホルムアルデヒド放散量等級
もF★★★★を取得して室内空間の環境にも配慮しています。
●ホームページつくりはどうされていますか?
▲友人のホームページ制作会社がありますので、そこにお願いしています。
●今後の目標を教えてください。
▲マグの相方の販売拡大を図っていきます。広大な壁スペースを有効に使えるのが特長
の商品です。
住宅内はもちろん、病院、学校、幼稚園、店舗などあらゆるシーンで多種多様に活用
できますので多くの方に使っていただきたいと思っています。
そしてボンテックスも曲面にツキ板をきれいに貼ることができるので新しい建材として
市場に紹介していきます。
--------
下地に「マグの相方」が施工されているクロス壁にはいろいろなもの
が楽しく展示されていました。
セロハンテープやピンを使わないので、小さなお子様でも簡単に自由
な位置に掲示できるのは楽しいものです。壁にかくれた新素材として
これから使われていくことを期待します。
エンボス加工されたオレフィンシートとボンテックスでつくられた曲面に
貼れるツキ板化粧材ボンテックスも興味深い商品でした。
靴や鞄に使われている素材を建築材料に転化したことに商品開発の
ヒントを感じた。
(取材日:2011.04.01/用丸正義)
--------
第6回インタビュー ディナウディオジャパン株式会社(東京都)
ある早朝の会合でご挨拶させていただいた、デンマークのスピーカーメーカー
DYNAUDIO社の日本総代理店であるディナウディオジャパン(東京都中央区)
を訪問し、前田社長とonandonの高杉氏にお話をうかがった。
●どんなことをやっている会社か紹介してください。。
▲1992年から、世界的なハイエンドオーディオスピーカーメーカー
DYNAUDIO社の日本総代理店として、国内のオーディオ・音楽ファンに製品を
紹介しています。
また、スピーカーだけなくホームシアターの黎明期から映像・音響システムの
企画から施工までてがけています。
現在ではフランスAtoll社、カナダSIMAUDIO社の日本総代理店業務も行って
います。
●御社商品のお客さまはどんな方たちですか?
▲ご家庭のオーディオシステムとして、クラシックからロックまで幅広くいる
音楽ファン、オーディオファンにご愛用いただいています。
また最近では商業施設、イベント会場などへの設営を承ることも増えています。
●御社商品への「思い(こだわっていること)」はなんですか?
▲現代はいつでもどこでも良い音楽や映像を持ち歩いて楽しむ事ができます。
ただ音楽や映画、スポーツなどは本来大勢の人と楽しむことで、さらなる感動を生む
ものです。
弊社はクオリティーの高いオーディオやホームシアターシステムを提案することで、
ホームエンターテイメントを家族や親しい友人たちと感動を共有していただきたいと
考えています。
●ホームページはいつから始められましたか?
▲2004年からスタートしています。
●ホームページつくりで注意している点があれば教えてください
▲弊社が運営する音【on】にこだわったステレオ&ホームシアターのショウルームの
on and onでは、DYNAUDIOをはじめ、ATOLL(アトール:リーズナブルな
プレーヤ、アンプ)、MIRAD(ミラド:真空管アンプ)、SIMAUDIO(シムオーディオ:
ハイエンドプレイヤー、アンプ)といった癒しの空間づくりのために用意された関連
機器、システムをご体験いただけます。
ホームページでは、全国の販売店やショウルームで行うイベント情報も随時アップ
しています。
●今後の目標を教えてください。
▲良い音楽や映像はそれだけで心を癒してくれます。
わたしたちはこのように素晴らしいエンタテイメントを、一部のマニアだけではなく、
より多くのお客様にご堪能いただきたいと考えています。
「初めてオーディオを購入するのだが、何を選べば良いのかわからない」
「ホームシアターを家のなかにつくりたいのだが、どこから手をつけたらいいのかわからない」
個人はもちろん工務店や設計事務所さん、を問いません。
私どもに相談していてだければと思います。
わたしたちは音・映像・空間づくりのプロフェッショナルです。
「DYNAUDIO(ディナウディオ)」の名前をもっと知っていただき癒しの空間をひとつ
でも多く日本中に実現していきたいと考えています。
<前田社長(左)と高杉氏/、地下のショウルーム>
--------
地下にあるオーディオルームでホームシアターを拝見しながら、ご説明いただいた。
失礼ながらDYNAUDIO(ディナウディオ)というスピーカー名を知らなかった。
ハイエンド(高機種)というところから専門家や上級者向けだけの特化した製品で
あるのではと、身構えていたのだが・・・。
on and onの高杉氏は深い経験と知識をお持ちの専門家であるにもかかわらず、
わかりやすく説明をしていただいた。専門家、特に音に関する専門家には恐れをなし
ている音の門外漢であるわたしとして素直に拝聴することができた。
一般の方でも気楽に映像や音を楽しめる空間をつくりたいということが有難い。
もっと多くの人に知ってもらい、住まいの中に導入していただきたい製品とシステム
をもつ会社である。
(取材日:2011.03.09/用丸正義)
--------
第5回インタビュー 宇賀神溶接工業所(埼玉県)
東京都港区西麻布のギャラリー ル・ベインで開催中のイベント「DesignHeart2010」会場で403登録の宇賀神溶接工業所 宇賀神さまにお話を伺いました!
●403 「DesignHeart2010」のテーマを教えてください。
◆宇賀神 「出展する全ての作品はプロトタイプ(試作品)ではなく、販売可能なプロダクト(商品)である」ことを基本コンセプトにしています。
見て、触れて、感じてもらい、買えることです。
これまでにあった既存の展示会はプロトタイプ(試作品)が出展され触れることも出来ず見るだけのものが多くありました。
それでは、その商品の本当に伝えたいことが伝わらないのです。
●403 今回が初めての開催だそうですが、きっかけはなんですか?
◆宇賀神 昨年、この時期に行われている大きなイベントに出展して何か物足りなさを感じていました。
それは先ほど申し上げたプロトタイプの展示では来場者に全てを伝えきれないということと展示方法です。
決められたBOX内で見てもらうものではなく、もっと生活に近いシーンのなかで見てもらいたいのです。
●403 メンバーはどのようにして集まったのですか?
◆宇賀神 同じイベントの出展者同士が自然発生的に集まりました。
やはり、私と同じような感覚をもった人たちがいたのですね。今回は11組17名で発表しています。
インテリア、グラフィックデザイナー、建築家、木工や金属加工職人などバラエティに富んでいますよ。
●403 成果をどのようにとらえていますか?
◆宇賀神 まだ終わっていませんが達成感が全く違いますし、満足感があります。
イベント会社がお膳立てした展示会に個々の会社が出展するのではなく、協力して自ら展示会を企画したわけですから新しいチャレンジができたと思っています。
案内にも書きましたが「デザイナーたちが自ら発信する新しい形のデザインプロダクトの展示会です」
来場者とゆっくりお話ができるのはもちろんですし、プレスの方からの直接の取材があることも刺激になります。
入場料が無料ですし、通りから気軽に入ってもらえるのでイベントということを意識しないで一般のお客様がみてくれるのが、嬉しいですね。
このスペースを使わしていただいているリラインスさまには本当に感謝しています。
●403 ところで宇賀神さんが製造されたハンドサイクルは会場中心にあり、存在感がありますね。
◆宇賀神 おかげさまで関心をいただいています。
近くにお住まいの外国の方ですがもう3回も見にこられました。
プランナーの町田さん、デザイナーの柴田さんとの共同開発商品です。
3人は3輪に通じます。「TRINITY DRIVE」というブランドで製造・販売していきます。
●403 取材後記
今回の展示会が初めての試みとはいえ、達成感と満足感がお話の中で強く伝わってきました。
「こんな展示会がやりたかったんだ!」ということが自分たちで企画、広報、設営することで理想に近いかたちで主張できたのでしょう。
来年の開催を期待しています。
(取材日:2010.11.02)
聞き手:用丸正義