人生の理想が自由だとか謂われ出してどれぐらい経つんだろう?
でも事実は逆で,縛り付けられてきたからこそ文明社会は成り立ったし,個人の生活だって同じ事が謂えるだろう
皆が好き勝手にやっとったら人類は滅んでた…かもな(-。-)y-~
自由に生きるってのは『逸脱し過ぎない』ように自身を縛り付けないと実は成立し得ないモノなのよ
2000年/Chocolat
主演
ジュリエット・ビノシュ
ジョニー・デップ
ジュディ・デンチ
レナ・オリン
アルフレッド・モリーナ
キャリー=アン・モス
ピーター・ストゥーメア
監督 ラッセ・ハルストレム
脚色 ロバート・ネルソン・ジェイコブズ
撮影 ロジャー・プラット
編集 アンドルー・モンドシェイン
音楽 レイチェル・ポートマン
製作 デイヴィッド・ブラウン
人間てのは意外なほど古くから続く慣習や思考に囚われている不自由な存在だ
理由は到って簡単…恐わいからだ(-。-)y-~
昼間の明るい場所しか歩いた事のない者が突然,光も差し込まんような暗闇に放り込まれたらビビるわな
だから目安が欲しい訳
正しいとか正しくないってのは基準にならんのよ
殆どの人間が自力で見つけられんから,縋り付いて道路の上を集団で歩いていく…レミングスが如く
だから
⬆
こういう存在は居なくならないし,責める権利も発生しない(・・;)))
ほんの少しのタイミングや立場の違いで誰にだって廻ってくる役柄なのさ☆
虫も殺さんような奴でも戦場に出てしまえば夢中になって敵を殺すだろう
この映画を観て思うのは,当たり前な事だが"俳優の力"で作品の出来が左右されるという事実だな(*_*)
ほんの少しの間…1秒にも満たない時間の変化の中で目の配りや指先の動きで表現する
感性は本物の仕事だな☆
ソレはリアリティー
普段から目や口を剥いて大袈裟にしてる人間なんて殆ど居んだろ?
藤原竜也じゃあるまいし…
ソレにしても
こういう内容なのに《アメリカ製》ってのには素直に驚きだな
( ̄▽ ̄;)
あんな大雑把な国民性なのに…
今や大御所となってしまった"海賊さん"も漂泊の民=ロマ(ジプシー)という重要な役柄で出演しているが,映画全体としては大きなプラスとはなってない
コレはジョニデが悪いんじゃなくて『既に成功を約束されていた』からに他ならなかっただと思う
珠に,こういう幸運というか…全てがポジティヴに働く事って有るよな(´ω`)
個人的にはソレほど好きではないハッピーエンドも素直に受け入れられる人なり内容なりが何の無理もなく,最初から当然の様に端座していたからこその奇跡とも謂える
こういうのを狙って得るのは,かなり難しい…というか殆ど不可能に近いだろうな
いつものハリウッドなら必ずやる"盛り付け"をほぼしなかった(ジョニデとジュリエットが顔を近付けてるポスターぐらいかな…)潔さは原作に対する愛?
かもね(~_~;)
俺は『面白ければ激的に改変してもO.K.』な人間だが,この作品からは原作への強い想いが溢れている
能動的に尊敬や愛を謳っているんじゃなくて主人公と同じ様な目で景色や人を眺め,同じ様に感じ,同じ様に苦悩した人間だから成し得た事だと思うぞ
知らんけどd=(^o^)=b
ただ,ここまで純然たる悪人が出て来ない作品も本当に珍しい(伯爵やジョゼフィーヌの夫は根源的な悪じゃない)よな
だのに『甘ったる~い』だけのファンタジーに陥っていないのは凄い!
主人公は男だったが…
日本で同じ様な素材なドラマが在ったよね…まぁ内容は壊滅的だった(@_@)
理由は簡単で,この映画が『曲がっちゃ駄目な曲がり角を殆ど曲がらなかった』のに対して『殆ど曲がった!』からだ☆
その角には何が在るのか?
夏休みは終わったが宿題にするか?
( ̄▽ ̄;)
そして《血を継ぐ者》は風を識る
風の向きや性質が彼女の将来へ送る歌は自由の讃歌
その処女性は破られる前提に拠り立つ勁い意志によって醸成されていくワインの様に豊潤な薫りを未だ奥底に秘めている