こんにちは。保険のミカタです。
さて、今回も香港の貯蓄型保険について、引き続き細かく
説明をしていきたいと思います。
前回の記事で、貯蓄型保険の運用のタイミングについて、
できるだけ早くスタートさせることこそが最も効率的な
運用方法である、というお話をしました。
今日は具体的な数字を見ながらそれを実証していきたいと思います。
香港の貯蓄型保険の最もユニークな特徴として、
一部引き出し機能というのがあります。これは、保険プランで
資産運用を継続しつつ、解約をせずに必要に応じ資金を引き出す
ことができるという便利な機能です。この機能を活用すれば、
老後、貯蓄型保険を私的な年金として利用することが可能となります。
今回は、この一部引き出し機能を使い、老後の20年間、
私的年金として毎年きまった金額を貯蓄プランから引き出して
いった場合の具体的な数字の推移を見ていきたいと思います。
もし、あなたが仮に40歳のときに、10万ドル(約1,300万円)を
一括で払い込み、その後30年間運用を継続し、71歳からの20年間、
つまり90歳になるまで毎年1年に一回この引出機能を使って、
お金を引き出し続けたとします。
その場合のシュミレーションが以下となります。
70歳の段階でプラン内の予測残高は49万ドル(約5倍)にまで
膨らんでおり、そこから毎年私的年金として、4万ドルを
20年間引き出し続けた場合、90歳の段階でのプラン内の
予測残高は27万ドル(=約3,500万円)となります。
1ドル130円で計算した場合、毎年の引き出しが4万ドルだと
約520万円、つまり毎月43万円を私的な年金として20年間
受け取り続けることが可能となります。
一方、同額の10万ドルを、10年遅れの50歳の段階で一括で
支払った場合、数字はどうなるでしょうか。年金として引出しを
始めるまでの運用期間は10年遅れでのスタートになるため、
運用期間は20年間に短縮されてしまいます。
その場合のシュミレーションは以下となります。
この場合は、70歳の段階でプラン内の予測残高は
27万ドル(約3倍)になっており、そこから毎年私的年金として
受取れる予想額は約半分の2万ドル、つまり1ドル130円として
260万円にまで減額され、毎月の私的年金は約22万円となります。
また、90歳の段階でのプラン内の予測残高も、
16万ドル(=約2,080万円)と、上記より少なくなります。
さらに、10年短縮して60歳の段階で一括で10万ドルを
支払った場合、年金として引出しを始めるまでの運用期間が
さらに10年短くなり、合計10年間のみとなってしまいます。
この場合70歳の段階でのプラン内の予測残高は15万ドル(約1.5倍)
となり、そこから毎年私的年金として受取れる予想額は、
上記と比較し約半分の1万ドル、つまり1ドル130円で計算して
年間130万円となってしまい、毎月の私的年金は約11万円となります。
また、90歳の段階でのプラン内の予測残高は、
11万ドル(=約1,430万円)と、上記よりさらに少なくなります。
上記の具体的な数字を見れば、貯蓄型保険での運用を少しでも早く
スタートさせることこそが、最も効率的な運用方法であることが
一目瞭然でおわかりいただけることかと思います。
ただ、あなたが仮に40歳、50歳、または60歳であっても、
手遅れであるということではありません。
手元にまとまった資金があるのであれば、それを一定期間運用に
回すことで、老後一定額を私的な年金として受取ることが
可能となるのです。さらには仮に60歳からスタートしたとこしても、
90歳の段階で、少なくとも元本の10万ドル以上が引き続き口座に
残っていることになります。
一方、もし、あなたが仮に手元にある10万ドルを銀行に預け入れたまま、
70歳から毎月15万円づつ貯蓄を切り崩して生活費に充てていった場合、
手元の10万ドル(=1,300万円)は、7.2年で枯渇してしまいます。
昨今、老後2,000万円問題等、老後の生活資金について、
公的年金以外でいくら必要か、ということが話題になっています。
豊かな老後を過ごすためには、老後を迎える段階でいくら用意するか
ではなく、何歳からいくら資産運用を開始するか、また、老後を
迎えた後も、引き続き手元にある資金が年利何パーセントで回っているか、
という数字の方がより重要になってきます。
次回は、貯蓄型保険を使った、資産の次世代への継承について、
お話をすすめていきたいと思います。お楽しみに。