今年のプロ野球は阪神の38年ぶりの優勝で盛り上がりましたが、
野球は世界的に見ればマイナーなスポーツです。
一方、サッカーほどではありませんが、
クリケットは競技人口でいえば野球より上です。
クリケットはイギリス発祥のスポーツで、
主にイギリスの旧植民地を中心に、英連邦諸国や南アジアなどで
人気があります。
ドラマや映画で顔と足にプロテクターを付け、
四角い「しゃもじ」のようなバットで、
ボールを打つシーンは何度かみていますが、
ルールは全くわかりません。
クリケットのことを思い出したのは、先日のニュースで、
サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子のアドバイザーが、
IPLを最大300億ドル(約4兆5000億円)の評価額で、
持ち株会社に移行させる計画について
インド政府関係者と話し合ったとあったからです。
巨大な人口を持つインドのクリケットリーグ、
インディアン・プレミア・リーグ(IPL)は
非常に多くの視聴者がおり、
日本の企業も名を連ねるスポンサーからの広告収入や、
放映権料などで巨額の利益を上げているとのこと。
クリケットの難点の1つは、試合時間が長い点でしたが、
2003年のルール改正で導入された短縮形(それでも3~4時間)
の「Twenty20(T20)」が革命をもたらしたそうです。
もともと、試合は戦略や技術だけでなく、体力や精神力も要求される
長丁場のスポーツで最長で5日間かかるものから、
他のスポーツのようにスピーディーな試合となったからです。
2028年のロス五輪の正式競技として128年ぶりに復活も遂げました。
伝えられる金額は、日本のプロ野球が及ぶところではありませんが、
ほとんど知らないようなマイナーなスポーツと思っていたものが、
それほどの価値があるとは。
何かその辺の石ころが高いお金で取引されたようなような気持ちになります。
スポーツの価値が上がるのはめでたいことですが、
個人的には同じマイナーな競技ならセパタクローが見てみたい。
アジア大会ではセパタクローは正式競技。
セパタクローはマレーシア語の「セパ」(“蹴る”という意)と
タイ語の「タクロー」(“ボール”という意)を語源に持つ
東南アジアで古くから行われてきたスポーツ。
アクロバティックなオーバーヘッドキックなど、
派手な空中プレーとスピード。
“キック”と“ヘディング”によるバレーボールと呼ばれ、
これならいつまでも見ていられます。
正式種目でも、放送して視聴率が取れなければ
ほとんど地上波TVでは放送されません。
アジア大会での中継も少なかったように記憶しています。
28年のオリンピックではクリケットは放送されるのでしょうか。
そしてサッカーやラグビーのように認知されるのでしょうか。