極端なせんべい布団に寝ていた時があった。正確に言うと寝袋である。もう少し正確に言うと寝袋の中には入らず寝袋を敷布団にしてその上にシーツをかけて寝ていた。

 

寝袋といっても山岳用品店などで扱っているような本格的なものではなく、ホームセンターのキャンプ用品で売っている、ファミリー向け、春夏秋スリーシーズン用のペラペラのものである。

なんでそんなことを始めたかよく覚えていない。ただ一度、整体の施術を受けた時に固めの布団のほうが体に良いというようなこといわれたこと。夏の寝苦しい夜、杉板の床材の肌触りが気に入ったこと。などがあるかもしれない。

 

エアコンの風が体に当たるのに弱く、自然の冷気と扇風機頼みでは、熱帯夜を過ごすには、通常の布団では寝苦しいものである。でも、さすがにフローリングの床に直接に横になるのは肌触りはよく、暑さをやり過ごすにはよろしいものの腰をはじめ節々が痛い。

 

それで寝袋敷布団にたどりついたような気がする。これで春夏秋は快適だが。冬はさすがにそれでは寒いので、毛布を縦二つ折りにしてシーツの下に敷き寝袋と合わせて使っていた。

旅先のホテルや旅館での寝具は当然ながら、わが「布団」ほど固くなく、普段からの慣れも手伝って、高反発マットレス>標準的な布団>低反発マットレスのような感じで快適さを感じていた。鮎釣りの折一、二度お世話になった一泊素泊まり1500円の仮眠小屋でも、立派なムアツ布団であった。

 

固い布団は腰痛を改善するとか、背骨をまっすぐにして体に良いとか書いてあるサイトがある。

 

かと思えば、反対に腰痛を悪化させる、いつも筋肉が緊張しているので、熟睡できないなど、マイナス面を強調するサイトもある。

 

どちらの意見もごもっともであり、真偽を判別できない。個人的な感想でいえば、寝返りが楽に打てる固めの布団がわたくしには良いように思う。

現在は以前ほど極端な固い「布団」ではなく羊毛綿布団で、せんべい布団一歩手前の状態で使い、特別支障がないので、これでいいと思っている。