毎日、この冬一番の寒さを更新しているような、まさに「大寒」の今日この頃です。寒さに弱い私はこういう時期になると思い出す映画があります。 

 40年以上前の、古い映画で恐縮ですが、1977年公開の「八甲田山」です。明治時代に実際に起こった事件で、200名近くの兵士の猛吹雪による遭難を描いたものです。

 残念ながら、映画館では見損ないましたが、テレビの小さい画面からでも、冷気が伝わってくるような迫力あるシーンともう一つ、大きな勘違いに気づいたことです。

 

何に気づいたかというと八甲田山の場所です。映画の冒頭で雪景色の青森県弘前の文字が出ました。「なんで青森なんだ、そうかここの部隊が神戸に行くのか」と、この時点でもまだ、「八甲田山」は神戸の「六甲山」の 隣くらいにあると信じていました。画面が進み

地図が出るに及んで、やっと「えーっ八甲田山て青森にあるの」と初めて気が付きました。

 

それまで、八甲田山で兵士が大勢亡くなる事件があったことは知っていましたし、六甲山が神戸の近くで、比較的低い山であるらしいこともなんとなく理解していました。なんとなくですから、八甲田山という独立峰がないことと、名前が六、七、八甲田のような連想で近くにあると思いこんでしまったのでした。

 

それで、なんであんな低い山で大量遭難を起こしたのかずっと不思議に思っていました。映画を見て場所がはっきりし、疑問が氷解しました。

 

 似たようなことで学生時代、長野県の観光地「安曇野」を田園都市線の「あざみ野駅」の近くにあるとも思っていて、友達に思いきり笑われました。(東京ローカルな話題ですみません)「安曇野」を「あずみの」と読むとは知らないことから起こった思い違いでした。

 

 もう一つこれは子供のころですが、今は取り壊された西宮球場は埼玉県の大宮にあるのだとも勘違いしていたこともありました。

 

いいわけではありませんが、世の中には似たような地名が地理的に近いところにあるケースは結構あります。青森県から岩手県にかけて一戸(いちのへ)、二戸、と続き四を抜かして九戸まであるそうですし、ウルグアイとパラグアイ は南米のアルゼンチンに隣接してあります。

  

こんな調子ですから、ひょっとしたら、まだ気が付いていないだけで、とんでもない勘違いをしているものがあるかもしれません。疑問が氷解するのはすっきりするものですが、

その際にまた回りの誰かに大笑いされるかもしれません。

まあ、それもこれもこれからの楽しみの一つだと思うようにしましょう。