夜遅く帰るときの街路灯は大変ありがたいものです。特に最近のLEDタイプのものは、明るく球切れもないので、以前のように切れかかった蛍光灯がチカチカしてわびしい感じがすることもありません。

 

 郊外の友人の家から少し遅めに帰る時のことです。友人のところは商店街が近くにある住宅地ですので、商店街の街路灯はピッチが細かく「暗い」ということはありません。ところがそこから住宅街に入ると暗いのです。もちろん街路灯は必要最小限といった感じで設置されていますが、各戸の道路に面する玄関に防犯灯がついていないのです。

 

 数えたわけではないのですが、防犯灯が点灯しているのは5割以下のように感じました。道路に面する窓がシャッターを下ろしたり、雨戸を閉めたりしているとその敷地から漏れる光はなく、そんなおうちが連続していると道路はだいぶ暗く感じます。

 

 

 アパートなりマンションでもあれば、共用部分は常に点灯されているので街路灯を補って道路は明るいのでのですが、戸建て住宅ばかりですと全体に暗い印象があります。

戸建て住宅の門や玄関の防犯灯の点灯のパターンは①夜通し、②起きているときは点灯していて、就寝時に消灯、➂ほとんどつけず、必要な時だけ、の3パターンがあると思うのですが、あちこちの町の様子を見ると大半は⓶の就寝時に消灯かと思われます。

 

私の家は少数派①の夜通し点灯タイプですが、考えてみると実家の玄関灯が明暗のセンサー付きで暗くなると自動で点き、明るくなると消えていたので、玄関灯は一晩中点いているもの、点けるものだと刷り込まれているのかもしれません。

 

もう一つの理由は、パターン③であった叔父の家で、叔父が夜、といっても8時ころ酔って帰った時、家の中から出てきた泥棒と鉢合わせをしたことがありました。道からすこしひっこんだ玄関で、たまにお邪魔するときもかなり暗いのです。そんな時間ですから、まだ家人は居間でテレビを見ていたのですが、パターン③のため玄関は暗いまま。叔父はお客様が帰るのだと思い挨拶をして、玄関に入ったところで気が付いたそうです。誰も見送りに出ていない。慌てて家人に声をかけ今出て行ったのは誰だと。その時になってやっと家人も泥棒にはいられたと知るお粗末さ。そんなこともあって私はパターン①を続けています。

 

単純に玄関や門に明かりを点ければ、その家の夜の泥棒除けになるのか、いろいろな考えがあると思います。その地域でみんなが玄関や門の明かりを一晩中つけておけば犯罪の発生率が下がるのかどうかわかりません。しかし、道に面した玄関の明かりが点いているのは、光と一緒に街に人の気配がもれだすように思えます。

それが夜の道の安心感につながるのではないかと思い、今日も布団に入る時間ですがスイッチは切らずに眠ることにします。