下の動画は、石原慎太郎(故人)が東京都知事の時に尖閣諸島を東京都が購入すると決めた後、その動機について述べた貴重な映像である。石原氏は、尖閣諸島をめぐる政府(民主党政権)の対応の不甲斐なさに怒りを爆発させている。石原氏の怒りはもっともなことで、国民の一人として胸のすく思いだが、しかし、動画を見て気になることがあった。
それは何かというと、当時の石原氏は果たして日米合同委員会の存在を知っていたのだろうか、という疑問である。石原氏の言動からは、どうもそうとは思えない。もし石原氏が日米合同委員会という伏魔殿の存在に気付いていたら、聞き手に対して、動画のような発言にはならないはずだからである。
日本の外交と安全保障が、独立国家としての体を成していないのは、政治家と官僚の無能から来ているのは確かだとしても、それは一面でしかなく、なぜそうなのか、その原因を突き止める必要があるはずである。
実は、その答えが日米合同委員会にある。米軍人高官と日本のエリート官僚が月2回のペースで会合を開き、米軍を優先する政策が審議されて合意が交わされ、その合意は密約となり裏側から運用される。当然、政府にこの密約が報告されることはない。
つまり、日本の外交と安全保障が弱腰で国家の体をなしていないのは、日米合同委員会の密約が政府の手足をがんじがらめに縛り上げているからだ。米軍優先の密約を交わす日本のエリート官僚はまさに売国奴であり、その売国奴たちに頭の上がらない政府は亡国の政治を行うしかないように、あらかじめ枠がはめられているのである。
石原都知事がこの事実に気づいていたら、きっと日米合同委員会は潰すしかない、という一言が、都知事の口から聞けたはずと思うのだが。