前回の続きです↓
近所の人が噂していました。
外からやすこちゃんのお父さんの怒鳴り声がよく聞こえてるって。
近所の人はわざわざ言わなくても、それぞれの家庭の事情をよく知っていた。
子ども同士でも、なんとなくわかった。
でも、なんとなくそれは言ってはいけないことなんだと思っていました。
そんなやすこちゃんには夢がありました。
お母さんは昼も夜も病院で働いていて、いつも寂しいけれど
でもわたしもお母さんのようなかっこいい看護婦さんになりたい、と。
アパートは玄関、台所、すぐに居間につながっていて、ダイレクトにその家族の空気を感じることができました。
だから玄関に入った瞬間、「今日は来たらあかん日やった」というのもすぐわかる。
わたしは、その場の空気というものをすぐに感じてしまう子どもでした。
それはいいことも悪いこともあって。
重い空気は、こっちまで心がぎゅっとなってしまうんですね。
子どもは思っている以上に、大人の思いを汲んでいる。
子育てをしていれば、誰しもが感じたことがあるのかもしれません。
近くのアパートに住むあかねちゃんも、ママと二人暮らし。
ママはお店で接客のお仕事をしていました。
わたしはいつしか、あかねちゃんのお父さんの存在に違和感を覚えはじめます。
続きはまた明日!
一時期バチボコレビューに溢れていました。
いつの間にかそれ以上のフォローして下さる
愛あるレビューが。。。
レビューしてくださった方
本当にありがとうございます(届くかな。。)
自身の経験を描いたデビュー作です。