2月8日は、結婚式の出張着付け打合せでした。
数日前、お電話でご予約頂きました。
挙式は5月だそうです。
「そのお着物は最近お召しになりましたか?
相談したいことや不安事はございませんか?」
とたずねたところ。
「3年前の夏に着て、半衿を付けたまま長襦袢の洗いに出したんです。
呉服屋さんが、半衿を付けたままクリーニングした方が良いと強く勧められて…。
でも夏に着たので、きっと今頃は汚れが浮き出てきてるような気がするんです。」
とのこと。
まだ先の事ではありますが、すぐにお着物を見に参りました。
日が近づいてからでも良いですが、早くに解決しておいた方が気持ちも落ち着くと思いますので…。
案の定、半衿は付け替えた方が良さそうでした。
見える所に黄ばみがあります。
私が持ち帰り付け替えます。
M様、ホッとされた様子。
「ちなみに、どちら様の結婚式なんですか?」
とうかがうと
「娘です…。
色々あっての結婚なんです。
だから、今はすごく幸せなんです。
着物も着るか迷ったけれど…。
先方も留袖をお召しになると言う事だし、この留袖を着ようと決めました。」
涙ながらに嬉しそうにおっしゃいました。
娘さんの事、亡きお母様の事。
この着物に全て込められているように私は受けとめました。
この着物を出すときに、新の帯を見つけたそうです。
「この留袖に合わせて誂えたのですが忘れていました。
というのも、母の代理で挙式に出席する事が多かったので、留袖の時は母の帯を締めて参列していたんです。
母を連れて行きたくて。」
着物や帯に思い出が刻まれているんですね。
今回はこの新の帯を締めて娘達を祝ってやりたいとのこと。
髪型も決めました。
挙式のお召し物&ヘアセットはもうご安心くださいね。
結婚式に向けて、花嫁の母として幸せな時間を楽しんでくださいませ。
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