鹿児島へ行ってきました。
鹿児島の着物メーカー「隼人紬工房」主宰の杉山さんに案内をお願いして二泊三日の着物製作現場の取材です。素敵な人達との出会いに恵まれた3日間でした。記録としてその時の写真をこのブログに残しておきます。
2020年10月5月(月)晴れ
締機(しめばた)の綿糸作り
糸繰り(いとくり)
2020年10月6日(火)晴れ
機織り
機大工(はただいく)
大島紬の機織り
締機(しめばた)
2020年10月7日(水)晴れ
隼人紬工房の糸
着物作りの現場には優しい空気が流れていました。
この50年で多くの人達が着物作りから離れ別の仕事に移りました。今もこの世界に居る人達はモノ作りが本当に好きな人達であり真面目で優しい人達でした。素人の私に一生懸命作業工程や内容を教えてくれました。笑顔でもてなしてくれました。
最終工程の機織りの場面以外はどんな着物が完成したのか見えない作業です。ましてやどんな方が完成した着物を買い求めてどんな風に着られているのかなんて想像も出来ないでしょう。それでも今日も着物を作っています。前の工程の方から受け取った品物を次の工程の方に綺麗に渡すことが仕事です。
その細分化された工程と卓越した技術力が他の着物産地では真似出来ない程の繊細で魅力的な大島紬を生み出しました。その技術はまさに圧倒的だったのだと思います。だからこそのブランドであり憧れだったのでしょう。
今回改めて製作現場やそこに携わっている方達の生の声や作業に触れて感じました。表には全く出ない多くの人達によって世界は作られている。知られない人達がこの世界を作っている。小売業である私はその中の何を伝えるべきなのかを考える機会を与えられました。
5年後10年後を考えて嘆くよりも今日会えたことを喜びたい。鹿児島から帰って2週間が過ぎて出た答えの一つがこれです。数百枚の写真を1枚づつめくりながらあの時を振り返っています。
隼人紬工房
https://www.facebook.com/hayatotumugikobo